リーダーシップとは自分の人生の運転席でハンドルを握ること
本日は2012年に出版されたリーダーシップの名著、伊賀泰代さんの「採用基準」について書いてみたいと思います。
著者の伊賀さんは、マッキンゼーにて人材育成や採用マネージャーを務めていた方で、本書では、マッキンゼーで求められる人材、そしてリーダーシップの重要性について熱く語られています。
リーダーシップについて学びたいという方にとっては必読書になりますので、ご興味あればご覧ください。
著者紹介(アマゾンサイトより)
伊賀泰代|キャリア形成コンサルタント。兵庫県出身。一橋大学法学部を卒業後、日興證券引受本部(当時)を経て、カリフォルニア大学バークレー校ハース・スクール・オブ・ビジネスにてMBAを取得。1993年から2010年末までマッキンゼー・アンド・カンパニー、ジャパンにて、コンサルタント(アソシエイト、エンゲージメント・マネージャー)、および、人材育成、採用マネージャーを務める。2011年より独立。キャリアインタビューサイトMY CHOICEを運営し、リーダーシップ教育やキャリア形成に関する啓蒙活動に従事する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
マッキンゼーの求める人材とは?
マッキンゼーでは「将来、グローバルリーダーとして活躍できる人」を求めているということで、その採用基準としては下記の3点とのことでした。
①リーダーシップがあること
②地頭がいいこと
③英語ができること
地頭のよさや英語能力を差し置いて、リーダーシップが最も重要な要素と考えられている点に、とても衝撃を受けました。はい、みなさん、リーダーシップ大切です。
リーダーシップは全員に必要
著者は、本来のリーダーとは、「チームの使命を達成するために、必要なことをやる人」ということを明確に述べています。
つまり、リーダーとは役職の高い人のことを指すのではなく、また、自分の意見を通すことにこだわる人を指すわけでもありません。
あくまで、リーダーは成果を出すことにコミットし、自説が採用されるかどうかなんて気にしない人です。
これを読んで、日本ではリーダーシップを持った人材というのが育ちにくいのだろうなと感じました。
例えば、上下関係を必要以上に意識する文化が今もなお根強く残っていることや、「お上」という言葉があるように上位者が意思決定をして自分たちはそれに従うのみ、というような文化もあるように思うので、日本人のこのメンタリティを変えることこそが、日本のリーダー育成には必要不可欠ではないかと感じました。
リーダーがなすべき4つのタスク
ここで著者は、リーダーがなすべき4つのタスクとして下記を明確に示しています。はい、ここは本書の中でも、わたくし米良が最も印象に残った部分で、皆さんにもぜひ読んでいただきたいです。
①目標を掲げる
②先頭を走る
③決める
④伝える
リーダーは、まずはゴールとして目指すべき行き先のベクトル(向きと大きさ/速さ)を示し、そこに向かって先頭を走ります。
日本の大企業の部長職のように、チームの後ろに構えて最終承認のハンコを押すだけの人はリーダーではありません。率先して先頭を走るのです。
そして、決めること、伝えること。リーダーは決めることが求められます
もう少し詳しく述べると、「情報も時間も不十分な中で、決断すること」が求められます。
このようなリスクをとった決断をするとともに、メンバーに対してこの決めたことについて言葉を尽くして説明する必要があります。
マッキンゼー流リーダーシップの学び方
著者の務めていたマッキンゼー流のリーダーシップの学び方が下記の4つの基本動作としてまとめられています。
①バリューを出す
②ポジションをとる
③自分の仕事のリーダーは自分
④ホワイトボードの前に前に立つ
これも我が意を得たりとう感じで、わたくし米良の言葉でいうと、「自分自身のポジションをとって矢面に立ち、自分の仕事に対するオーナーシップをもって、バリューを出していく」ということだと理解しました。
また、リーダーシップというものは、できるようになってから発揮するものではなく、できるようになる前にやることが重要であるという点もとても心に響きました。
リーダーシップで人生のコントロールを握る
この章では、著者のメッセージが熱く語られていて、リーダーシップは自分の人生に対するオーナーシップを持つために必要不可欠であるということが述べられています。
特に著者の言っている、「リーダーシップを発揮することは、自動車のハンドルを握ることと同じである。リーダーシップを身に着ければ、自身が人生のコントロールを握ることができる」という言葉は、我々にとって勇気をもたらしてくれる言葉だと思っています。
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さて、いかがだったでしょうか?
リーダーシップについて学びたい、リーダーシップを身につけたいという方にとっては必読書ですね。ぜひご一読いただければ嬉しいです。
最後までお付き合いくださりありがとうございます。
お幸せに!