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四天王寺 盂蘭盆万灯供養

和宗総本山 四天王寺

午前中に長居植物園でひまわり畑を堪能し、夕方は四天王寺で夜景撮影。

四天王寺は大阪市天王寺区にある和宗の総本山のお寺です。創建に関わったのは聖徳太子(厩戸皇子)とされています。四天王寺創建は飛鳥時代にまで遡ります。日本書紀によれば、崇仏派の蘇我氏と廃仏派の物部氏による武力闘争の最中、蘇我氏側の厩戸皇子が戦の勝利を祈願して四天王の像を自ら作りました。さらに皇子は「もしこの戦に勝利したら四天王を安置するお寺を作る」と願掛けをし、物部氏に見事勝利した皇子は、戰の後しばらくして約束通り四天王を祀るお寺を建てました。これが今日の四天王寺とのことです。

境内の建物は昭和期の災害(室戸台風)や戦火(大阪大空襲)により被害を被ってきましたが、戦後にその殆どの建物が再建され、6世紀や7世紀の貴重な建築様式である四天王寺式伽藍配置を今に伝えています。

なお、四天王寺がある区の名前(大阪市天王寺区)や、最寄駅である天王寺駅の「天王寺」はこの四天王寺の略称です。

盂蘭盆万灯供養

毎年8月上旬から16日のお盆期間まで行われる盂蘭盆万灯供養。「盂蘭盆」とは我々がよく使う「お盆」という言葉の正式名称です。仏教の教えでは、この盂蘭盆の期間にあの世からご先祖様達が帰ってくるというものがあります。

四天王寺では、お盆供養の方法が二種類あります。一つ目はお経をあげる。僧侶の先導により、般若心経を読経しながら伽藍を歩きます。二つ目は故人の名前を書いた万灯ローソクを中心伽藍に立てます。


日没後、15分おきに読経が始まります。伽藍の入口には般若心経が印刷された紙が配備されているので誰でも簡単に読経できるようになっています。私も一緒に読経に参加しました。四天王寺近くの仏教高校出身なので、印刷物のお世話になることなく唱えることができます。


読経が終わったあたりの様子。少し下から煽り気味で撮ってみました。外気温と蝋燭の炎の熱気で汗だくになりながらの撮影。しかし、朱塗りの建物が蝋燭の炎と相まってとっても美しいのです。


五重塔の後ろには近代的なあべのハルカスが立っています。飛鳥時代と平成・令和時代の高層建造物がこうして並び立つのは何とも味わい深いものがあります。


五重塔を南側から仰ぎ見てみました。撮影時間も日没後わずかな間現れる空が青くなる時間帯を狙いました。空と朱塗りの塔が見事にマッチしています。


中心伽藍の南側、中門から五重塔を撮影してみました。ここからは出入り出来るようにはなっておらず、中心伽藍に入るには写真左手にある西重門からになります。


中門付近にあった灯籠。お盆用に盆灯籠でしょうか。中心伽藍内だけでなく境内の至る所で見ることができました。ここだけ密集しています。


大阪に住んでいると、お膝元にある通天閣、あべのハルカス、大阪城etc.といった観光スポットって明確な意志を持って行くことって殆どないです。この四天王寺だけは春とお盆シーズンには行きたくなる不思議な場所。ひょっとしたら、また来年も訪れているかもしれません。

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