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魔法使いの約束。


風のない、三日月が綺麗なある夜、

断崖絶壁に立つ、一人の女の子がいた。


女の子の名前は、ヒカリ。

その子は、なんと、魔法使い。

しかも、まだまだ見習いの。


ヒカリ『さてと、そろそろかな?』


と、言った瞬間、ビョー!!っと、いきなり強い風が吹いた!


ヒカリ『いまだー!!』


と、思いっきり、ジャーンプ!下は深い深い海、落ちれば二度と上がってこれない、深い深い海。落ち続けていくヒカリ、


ヒカリ『あれれ、魔法間違ったかな、うーん!う〜ん、浮かべ、浮かべ、わたしの体よ、うかべ〜〜〜!!!』


と、一番強く願った時、体が柔らかな光につつまれ、ヒカリの体が、ヒュっと軽くなったと思ったら、、あ〜ら不思議、お空にプカプカ浮いています。


ヒカリ『やったー、大成功!』


と、ぷかぷかお空を歩いています。


ヒカリ『やったよ、おかあさん、おとうさん』


と、雲の中へと走り去っていきました。


と、草むらから、一人の男の子が、


ノゾム『やっと見付けた』


そういうと、男の子は、走り去っていきました。

名前は、ノゾム。

次の夜になり、ノゾムは、またあの断崖絶壁に、行きました。すると、そこには、あの女のコが!

しかし、何やら、様子がおかしい。

木の影から、そっとよく見ると、


ノゾム『泣いている?』


ヒカリ『おかあさん、おとうさん、わたし、最初の、魔法できたんだよ、会いたいよ』


それを見たノゾ厶、もう少し近づこうと動いた時、バキっ!と落ちていた木の枝をふんでしまいました。


ヒカリ『だれ!!誰かいるの?』


ノゾム『ご、ごめんなさい、盗み見るつもりはなかったんだけど”·····』


ヒカリ『あ、あなた昨日の夜のコね』


ノゾ厶『えっ!バレていたの!?』


ヒカリ『バレバレよ、わたしは、魔法使い❤️』


ノゾム『•••••••••』


ヒカリ『わ、わたしは魔法つ•か•い!!!』


ノゾム『やっぱり!そうだったんだー!やっと見付けた!!』


ヒカリ『え、みつけた?』


ノゾム『そう、ずっとずっと想ってました。』


ヒカリ『へっ?』


と、言ったヒカリの顔は真っ赤っ赤。


ノゾム『ぼくの、死んだ占い師の、おばあちゃんが言っていたの、三日月の綺麗な夜、崖に立つ魔法使いの女のコと友達になりなさい。きっといい事があるよ。って。』


ヒカリ『わたしと、仲良く?いいこと?』


ノゾム『そう、ぼくと仲良くなって!』


ヒカリ『イヤだ。』


ノゾム『な、なんで、なんでー!』


ヒカリ『嘘つき嫌い、そんな事、信じられない!』


ノゾム『おばあちゃんの事はほんとだよ!

それに、友達になってほしい事も』


ヒカリ『じゃー、証拠を見せて』




うーんと、しばらく、考えて、

ノゾムは、崖めがけて走り出し海へとジャーンプしました!


ヒカリ『えっ!?ちょっと、なんで!』


慌てて、

駆け出すヒカリ、


ヒカリ『浮かべー!!!』


と、ヒカリがいうと、ノゾムの体が柔らかな光に包まれ、プカプカ宙に浮いています。


ノゾム『わーこれ、これ昨日のやつ!』


ヒカリ『ちょっと、いきなり、何なのよあんた!危ないとこだったわよ!』


ノゾム『助けてくれるって思ったから、おれは、ノゾム、良かったら友達になってください』


ヒカリ『え、ちょっと、もう、なんなのよ!し、しかたないわね、な、なってあげてもいいわよ、わたしは、ヒカリよ』


と、強引なとこに弱いヒカリ、


二人は、夜の空にプカプカ浮かびながら、

沢山のお話をしました。


ノゾム『ねー、なんでさっきは泣いていたの?』


ヒカリ『わたしね、小さい頃、おかあさんとおとうさんを病気で亡くしたの、今日は二人が亡くなった日、最初の魔法ができたから、会えるかなって、会いたいなって思ったら、涙が』


ノゾム『そうなんだね、実はぼくも、小さい頃おとうさん、おかあさん病気で死んじゃったの、』


ヒカリ『そうなのね、ノゾムも辛かったね悲しかったね、』


そういうと、ヒカリは静かに優しく泣きました。


ノゾム『ありがとうね、優しいねヒカリは。』


ヒカリ『ノゾムも、泣いてるじゃん、』


ノゾム『えっ?ホント?、ホントだね、(*´σー`)エヘヘ』


二人の優しい時間、二人は、沢山笑ったり泣いたり、二人は共に、温かな気持ちになりました。


ヒカリ『そろそろ、わたし、行かなきゃ。』 


ノゾム『え、どこへ行くの!?』


ヒカリ『魔法使いは、最初の魔法ができるようになったら、旅にでなきゃならないのよ、それが決まりなの』


ノゾム『そんな、せっかく仲良くなれたのに、また、一人ぼっち、』


ヒカリ『一人じゃないよ、わたしがあなたのお友達じゃん!』


ノゾム『うん、そうだね!』


ヒカリ『うん、そうだよ、それと、掟には続きがあるの、旅に出て魔法使いとして、一人前になったら、またここに戻ってこれるのよ、だから、待ってて、必ず戻るから』


ノゾム『え、そうなの!ぼくまってる、信じてまってるよ!』


ヒカリ『約束だよ』


と、二人は小指と小指を結び、約束を交わし別れました。





月日は、沢山過ぎ、

ある、風のない、三日月が綺麗な夜のこと、

ノゾムは、ヒカリと別れてから、何時ものように、崖に立ち空を眺めていました、すると、ビョーっと、いきなり強い風がふき、ノゾムの体は、飛ばされ、海へと落っこちそうに!


ノゾム『わー!!!』


みるみる海が近づいてきます!

その時!!!

ノゾムの体が柔らかな優しい光に包まれ、ぷかぷかと、


ノゾム『あれれ、ぼく、浮いてる(笑顔)』


ヒカリ『そんなに、飛ぶのが好き?』



と、そこには!!!



ノゾム『ヒカリー!!!』




ヒカリ『ノゾム、ただいま❤️』



ノゾム『おかえりなさい😁』







魔法使いの約束。

お〜しまい。


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