0420小林

役者の小林留奈です。こんにちは。
これまで駒場演劇とはほとんど関わりがなかったのですが、がんちゃんにお誘いいただいて今回参加させていただきました。
私は前のおがちゃんやがんちゃんの投稿ようにしっかりした演劇論を展開できそうにないので…。とりあえず自己紹介と、駒場演劇の外から来た者として意外に思っていること、私の目には物珍しく映っていることなんかを書こうかなと思います。今日は自己紹介回です。

演劇は中高の部活でやっておりました。中学の時は大阪府の演劇祭で最優秀賞を取ること(取れなかったけど)、高校の時は府大会を抜けて近畿大会に行くこと(こっちは行けた!)を目標にやっていました。
意外と知られてない(?)のですが、高校演劇にはちゃんと全国まで続く大会があります。NHKの『青春舞台』では年一で全国大会出場校のドキュメンタリーと最優秀賞受賞校の上演が放送されます。
私たちの学校は地区大会から府大会へは上がれるが、大阪の他の強豪校に負けてなかなか近畿へ上がれない…という立ち位置でした。

他に力を入れていたのは夏の演劇祭で、毎年中高合同で舞台を創っていました。キャパ100人くらいの劇場を一日貸し切って、プロのスタッフさんに手伝っていただきながら朝から仕込んで夜本番でした。日替わりでどこかの高校が本番を迎えているので、夏祭りそっちのけで他校の劇を観に行ったりしていました。
大会は上演時間もリハの時間も一時間と決められているので、リハなんか時間ギチギチで最小限の確認をしていくのですが、夏の演劇祭はノリウチとはいえ自分たちで建込みから撤収までやれるので自由度が高くて楽しいです。青春と聞いて思い出すのは大会よりもこっちかも…。
高校演劇の大会は勝ち上がっていけば何度も上演できますが、その他はだいたい一回きりの上演になります。なので学生演劇ではあたりまえの「小屋入り期間」「5ステ」「マチソワ」とかそういう単語はけっこうカルチャーショックでした。これってテンションのピークはどこになるんだろ?とか個人的には未知です。わくわく。

さて、駒場演劇には駒場演劇の毛色があるように、高校演劇にも高校演劇の毛色がありますね。中にいる間は毛色とか系統とかいうものに縛られているつもりはないのに、外から見るとやっぱりありますね。
個人的には高校演劇というと高校生=青春=アツイみたいな枠組みありきで眺められるのがすごく嫌です。大会でも、審査する側はどうしても頑張る中学生・高校生を眺める大人の視点が入っているように思えて、なんだかなーと思うこともしばしば。でも久々に高校演劇の大会を観に行くと、わあ、高校生、青春だ〜〜、と思ってしまった自分もいる。。

うちの高校が高校演劇の王道(そんなものがあるのか?という問題もあるけれど)をいっていたのかといえば、ぜんぜん、けっこう独特と言われることが多かったです。顧問が平田オリザのファンで、部員が少なかったこともあり、基本的には少人数の会話劇を得意とする学校でした。
力のある学校の多くは、人数が多くてセットも華やかで、音照との連携も取れた圧巻の舞台、というかんじで、上の大会に行けば行くほど充実した会場設備で本領発揮していくイメージなのですが、我々は正直地区大会のしょぼ会場が空間として一番やりやすかったりしましたね。

うちの高校はほとんど伝統的と言っていいくらい、大会は高2生と高1生の二人芝居をしていました。けれど私は高1で三人芝居、高2で一人芝居をしたので、二人芝居には実はずっと憧れていました。
大学以降しばらく演劇から離れ、なんだかんだで戻ってきた今は、懐かしいより新しいが勝ります。次回以降、今回の稽古場についてもっと書いていけたらと思います〜。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?