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開拓者のように生きる~人生をハピオブに生きるキャリア論 Vol.2~

皆さん、こんにちは。

イギリスの組織論学者リンダ・グラットンの著書『LIFE SHIFT』を読み、人生(キャリア)に対する捉え方が変わった人は多いだろう。私も当時、この本を読んで衝撃を受けた。

2021年、続編となる『LIFE SHIFT2』が日本で発売された。本作は、前作の実践編という位置づけであり、加えて、パンデミック等で激変した世界の中でどう生きるか?について語られている。

すでに本シリーズを既読した方はご存知だと思うが、前作でも本作でも「社会的開拓者」の必要性を強く呼びかけている。これまでの正解が通用しない現代社会の中で、自分を自分で変革していくことが重要となる。

今回の記事は、社会的開拓者(自分で自分を変革する人)の重要性や、そうなるために必要な行動や考え方について、私なりの見解を中心にまとめてみた。


「加齢」に対する誤解

前作『LIFE SHIFT』の中で述べられた「人生100年時代」という言葉は、当時は世界にかなりの衝撃を与えた。現代を生きる若者の多くが、100歳まで生きることが当たり前になるのだ。

一般的に、加齢(年を重ねる)につれて、人は頑固になり、働き方や生き方が変えづらくなると言われている。これは、これまでの人生で培った経験が新しい挑戦に対する妨げになっているという意味だと思うが、すべての人がそうであるとは限らない。

リンダグラットンも、「加齢が原因なのではなく、学ぶ習慣がないことが原因である」と語っている。つまり、人間は学ぶ習慣さえあれば、何歳になっても新しいことに挑戦できるわけだ。

このような定義から考えれば、「若いうちにやりたいことをすべてやっておく」「全力で新しいことに挑戦できるのは今だけ」というような思考は、加齢に対する誤解を前提としており、むしろ長期的には加齢後の健康を阻害する可能性も高く、効率的な生き方とは言い難いという側面もある。

近年は、小学生や中学生で起業する人も増えている。挑戦することはとても良いことであり、このような流れはどんどん広がっていけばいい。ただし、「年を重ねたらできなくなる」というのは、明らかに誤解である。

「開拓者」は重たい言葉?

「開拓者」という言葉を聞いて、皆さんの頭にどんなイメージが思い浮かぶだろうか。ちなみに、私の頭の中には、アメリカ大陸を発見したコロンブスが浮かんでいる。

一般的には危険を承知で未知の世界に飛び込むというような、誰でもできるようなことではない偉業を成す人たちを差す言葉だと思っている人もきっと多いのではないだろうか。

ただ、よくよく考えてみてほしい。今、私たちが生きている現代は、まさに未知の世界ではないだろうか。危険がないとは言い切れない世界ではないだろうか。そう考えれば、私たちは全員が開拓者であると解釈することもできる。極端かもしれないが、的外れでもないと私は考える。

言葉の意味だけを考えると随分と重たい言葉に聞こえるかもしれないが、私たちは、どんな人も、開拓者になれる環境で生きている。実は身近な言葉であるという認識を持てば、イメージもガラッと変わる。

激しさを増す「変化」の波

10年前に、10年後の「今」を想定していた人はどれくらいいるだろうか。おそらく、誰一人として予想を的中させた人はいないだろう。特に、パンデミックによる世界の混乱は、誰もが予想しなかった劇薬だった。

自然界のあらゆる変化は、私たちが想定よりもはるかに早い。地球温暖化の影響もあり、自然災害は世界各国で起きている。これは、人間の進化スピードが上がっているとも言える。新しいテクノロジーが開発され、経済が加速し、人口が爆発している。それが世界の現状だ。

きっと人間がどれだけ進化しても「次の10年」を予測することは難しいだろう。それだけ、変化の波は激しさを増している。この激流を、どうやって乗り越えて生きていくのか。無策はただ流されるだけ。流されるどころか、命の危険すらある。

「変革マインド」で生き残る

流れに逆らわずに生きる方法もある。それはそれで賢明な判断という人もいるだろう。しかしそれは、自分の運命を自分の手で握っていないことと同義だ。たったの一度の人生、本当にそれでよいだろうか。

自分を自分で変革するということは、自分の人生のハンドルを自分で握ってコントロールするという意志(マインド)である。自分でハンドルを握ることができれば、乗るべき流れも、行くべき場所も、自分で選べる。

その先が安全かどうか、危険があるかないかは、前述した通り、誰にも知ることはできない。(確率論は横行していると思うが)大切なことは、その道を自らの意志で選んだかどうかだと私は考えている。後悔のない人生とは、自分の意志で彩られた人生ではないだろうか。

私は常日頃から「生き残る」という言葉を使っている。これだけ命が失われにくい日本においては当てはまらない言葉に聞こえるかもしれない。ただ私は、日本こそ「自分の意志がなくても生きられてしまう国」だと考える。何気なく過ごしても、命は続く。だからこそ、変革者にはなりづらい。気が付いた時には、ゆでガエルのように死んでしまうのだ。

学び続ける、行動し続ける

私が「社会変革者」でありつづけるために努力していることは、常に社会を学び続けることと、社会に向かって行動し続けることだ。noteを執筆しているのも、ハピオブという社会的企業を経営する理由も、そのためだ。

誰かを笑顔にすること、利益を上げることも大切だ。ただ、どちらにおいても「続いてこそ」の財産だ。瞬間的な幸せをどれだけ追求しても、その幸福だけ生き続けることはできない。

常に社会を学んで、自分を変革していく。常に社会に向かって行動することで、自分の生き残る道を見つけていく。詰まるところ、その積み重ねが「主体的なキャリア」になっていく。さて、皆さんは、どんな人生を過ごして、100歳を迎えたいだろうか?



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