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S字成長を意識する

僕は仕事がらグラフをよく使うのですが、その中でお気に入りのグラフの形がS字カーブです。正式にはシグモイド関数と呼ばれているもので、自然界の様々な事象に当てはまりますが、これが自分の人生に起こる数々のことにもしっくり当てはまり、自分が何か新たなことに挑戦したり、試練から立ち直る時に、とても役に立つと経験したのです。

S字カーブとは

S字カーブとは以下の様なものです。

例えばウイルスをやっつける薬の場合が上のグラフです。横軸が薬の量、縦軸がウイルスを死滅させる効果です。薬の量が少なすぎると、ほとんどのウイルスは死滅されず、効果は殆ど出ません。しかし、徐々に薬の量を増やしていくと、効果が急上昇するようになります。ただし、さらに量を増やしていくと効果の上昇が徐々に鈍っていき、それ以上に薬の量を増やしても効果はもう上がらない頭打ちの状態になります。

この成長曲線は、自分が新たな挑戦に取り組んだり、試練から立ち直ろうとする時にも、とても良く当てはまります。

新たな挑戦に挑んでも、最初は努力に見合った結果が伴わない低迷期があります。しかし、辛抱強く諦めずに努力し続けると、徐々に結果が伴い始め、自分がどんどん成長できていると実感できる急成長に突入できます。最もいきいきと輝ける時期です。しかし、際限なしに成長し続けることはなく、徐々に成長の速度が鈍って頭打ちとなります。

S字成長を意識することの絶大な効能

僕はこのS字成長を意識することの絶大な効能を経験してきました。自分の仕事、関わっているプロジェクト、専門分野の知識の習得などなど、何にでも当てはめることができます。

GRIT(やり抜く力)を強くできる

努力に見合った結果が伴わない低迷期が最初にあることをあらかじめ想定できるので、その低迷期にも諦めずにやり抜くことが、より容易になります。結果が出ないと、簡単にくじけて諦めがちなりますが、S字成長を意識すると現在の低迷期だけでなく、将来の急成長期まで見えてくるので、たとえ低迷期であっても自分の中にドーパミンが出て、ワクワク感が出てくるのです。「辛い!結果が出ない!」と、もがきながら、根性で努力し続けるのと、将来の急成長期を楽しみにワクワクしながら低迷期を過ごすのでは、雲泥の差があるのです。

自分の成長を大局的に俯瞰できる

新たな挑戦に取り組む際に、S字カーブを意識すると、目の前の課題だけでなく、将来に出てきそうな課題、最終的に目指しているゴールも意識せざるを得なくなるので、自然と全体像を大局的に俯瞰できるようになります。例えば、チームでプロジェクトを動かしている場合、たくさんのチームメンバーがさまざまな課題を上げてきたり、指示を求めてきたりします。そんな際にも、何が重要か? 何を優先すべきか? などがとても見やすくなります。

安全領域から飛び出し新たな挑戦をする時期が分かる

仕事でのプロジェクトなどでは、ゴールやマイルストンが設定されているので、それを達成した際に、達成感を明確に実感でき、はっきりと区切りをつけられます。しかし、自己成長などは、漠然と曖昧に考えているとただ惰性で時間を過ごしてしまい、自分がどこにいるかが分からなくなってしまいがちです。そんな時、S字カーブで自分の成長を俯瞰できていると、自分はS字カーブを登りきった停止期に来ていて、そろそろ安全領域から飛び出し、新たな挑戦をする時期が来たなと分かりやすくなります。

僕が昨年転職したのはまさにそう感じたからでした。前の会社で僕は素晴らしい仲間、上司、チームメンバーに恵まれ、とても幸せでした。でも、次の5年、10年を考えた時に、このまま同じ会社にい続けて、気持ちの通じた仲間と和気あいあいと同じ仕事を続けたら、それはそれで楽しいだろうけど、大きな成長は望めないだろうなと。。。
あらたなS字成長に入りたい、と思って転職したのでした。

人生はたくさんのS字成長でできているかも

実は人生はたくさんのS字成長でできているかもしれません。仕事、家族、友情、経済、健康、趣味などなど、さまざまなことに挑戦し、ちょっとずつですが成長し、それら小さなS字成長が、人生という大きなS字成長を作っているようなイメージです。悔いなく、しっかり上り詰められるよう、いろんなことに挑戦したいです。僕にとっては、Noteへの投稿もそのひとつです。



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