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論破せずに自分の意見を通す方法

皆さんは仕事やプロジェクトを進める上で、反対意見を出す人を論破して、一時的にはすっきりしたものの、後々、論破した相手のモチベーションを下げてしまったり、メンツを潰して立場を悪くし、結局のところ論破した自分に後悔するといった経験はありませんか? 僕はそのような後悔をすることがたくさんあります。

自分の率いるプロジェクトをグイグイ進めるため熱くなっている時に、チームの若い仲間がプロジェクトの進行を一時的に遅らせたり、停止させたりする可能性のある意見やアイディアを出すことがあります。本当はしっかり話を聞いてプロジェクトをより良い方向に軌道修正できるかもしれないのに、そのまま何事もなく進めたいがために、ポジションが上であることや経験豊富である立場を利用して、経験の少ない仲間の意見をねじ伏せてしまう。結果、自分の思いどおりにプロジェクトは進められるが、チームの仲間はモチベーションを下げてしまうかもしれません。

全体会議などで自分のプロジェクト案に対して上司が注意点のつもりであげてくれたコメントやアドバイスを、反対意見と捉え、上司の立場を考えずに論破して、上司のメンツを潰したり、立場を悪くさせてしまい、後々、人間関係が気まずくなっていないかと後悔したり。。。と
日々このような後悔の連続です。人間的成長がとてもとても遅い自分を感じます。そんな僕が自分への戒めとして実践している「論破せずに自分の意見を通す方法」が以下のものです。

1.論破しないと決める

まず、自分に対して「自分はこれからこのプロジェクトを進めていく上で、上司と議論したり、仲間と話し合ったりしていくけど、その際には相手を論破しない」と決めます。決めることで、「自分の意見を通さなければならない」という自分の執着から離れられます。「自分の意見を通す」から「人の意見も取り入れて最善策を見つけていく、作り上げていく」と自分の頭の中でパラダイムシフトを起こすことができます。このことで、「自分の意見が絶対正しい」といった狭い視野だった自分から離れて俯瞰的に全体像が見られるようになります。

2.対立意見をそのまま反対意見と捉えずに、貴重な情報源と捉える

上記のように自分の頭の中でパラダイムシフトを起こした状態でいれるようになると、反対意見を述べた人は、反対者なのではなく、貴重な情報源と思えるようになります。相手の意見と徹底抗戦しようと身構えてしまうのではなく、とことん理解したいと思えるようになります。「自分の意見」「相手の意見」どちらが正しいのか?どちらを取るべきか?のような考えではなく、貴重な情報をくれた相手を協力者として取り込み、それを踏まえてその人と一緒にさらなるよい意見を作り上げることができます。

3.上司や部下・同僚に花を持たせる

こうして作り上げた意見は、自分のものとせず、共同案とします。そして、全体会議などの大舞台では、意見をもらった上司や同僚に花を持たせて、発表してもらいます。一見、おいしいところを相手に全部持っていかれるように感じるかもしれません。でも、自分がいかに利他的思考になり、プロジェクトの成功を第一に考えているかが試されていると思えば、とても清々しい達成感を味わうことができます。

必要とする能力

偉そうなことを書いていますが、上記に書いたようなことから外れて日々後悔してしまうことの連続だからこそ、自分への戒めとして言い聞かせているというのが現状です。
いつもブレずに実行できるには、
自責思考 自分の意見に自分が全責任を持つという覚悟ができているか?
利他的思考 自分の承認欲求を満たすためではなく、プロジェクト全体、チーム全体の利益を第一に考えているか?
潔さ 潔い自分になっているか?
の3つの能力が必要だと自分に言い聞かせています。

見返りは計り知れない

偉そうな人格者のようなことを書いていますが、実はこれを実践することの見返りが計り知れないことが、この戒めを実践することの最大のモチベーションになっています。
結局のところチームの結束が強固になり、上司・仲間からの信頼も高くなる
短期的に純粋な利他的思考に基づく行動のようですが、少し長い目で見ると最大の利益を得ているのは、自分自身なのです。
自分の中に残る清々しさ
相手の意見を取り込んで最善の共同案を作り、さらに相手に花を持たせてあげた時の自分の中に残る清々しさは、自分の意見だけを押し通し、論破した挙げ句に後悔するのと比べた場合、桁外れに計り知れない自分へのご褒美になります。精神的ストレスを全く感じず、清々しさだけが残るのです。

と、自分への戒めとして、ゆっくりゆっくり人間的成長する自分を長~い目で見捨てないように見守っている毎日です。






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