書くマインドフルネス
鳥の鳴き声。車の音。電車の音。
風そよぐ。空気湿る。
私を取り囲む要素だけが、時間の感覚を体に刻み込む。
たとえば明るい空のように。
時間はそのまま動かない。
私が動いている。指を動かしている。
今をつかまえたくて、
つたない言葉で今を書こうとしている。
つたない、と、わざわざ付け足すあざとさよ。
私はどうして、なんでもないことに
意味をもたせようとするのだろう。
自分を凝視する。
誰かに遠慮する自分がいる。
媚びたくなる自分がいる。
ただ淡々と。今を感じたいだけなのに。
感じたことを言葉に変換しようとすると、
思考が私の邪魔をする。
書こうとするほど、言葉につまる。
やっぱり誰かを意識しているから。
意識のベールの向こう側は、
何があるのだろう。
踏み出すのは怖い。
でも行ってみたい。
ただの私のままで。
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