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一瞬だけインフルエンサーを目指し、諦め、違う道を選び、36歳になった。

一昨日、36歳になりました。年男です。まさか自分が36歳になる日がくるとは、若い頃には思いもしなかったし、あの頃思い描いていた36歳と比べると、いくぶん見劣りもします。

予定では、細身筋肉質の肉体を獲得して世界を飛び回るイケイケな自分だったはずだけれど、現実は一寸先は闇の自営業者だし、腰も痛いし、腹も出てきたし、なんなら髪のコシも減ってきた。そろそろ体のケアに本腰を入れた方がいいのかもしれません。

……理想と現実の違いはさておき、兎にも角にも名もなきコピーライターに仕事を任せてくれる人がいて、ときどき拍手をくれる人がいて、家族4人が明日の飯を心配せずに生きていける。それだけでも十分にありがたいことです。感謝しかありません。

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さて、せっかくだから誕生日らしく35歳からの変化でも辿ってみます。こんなときブログを書いていると便利だね、と以前書いていたMediumを探せども、去年の誕生日には何も書いていないことが発覚。

自分の筆不精に辟易するわけですが、それでも当時の記事ひとつ一つにはその頃の僕がいて、まるで昔の職場を覗くように、懐かしさとヨソヨソしさを感じながらマイページを眺めていると、その中にひときわ異彩を放つ記事がありました。

この記事を投稿したのは2017年の6月の終わり。1年ちょっとの時間が経っているわけですが、mediumはもちろん、noteでもこの記事の閲覧数を超えることはできていません。

理由は明確で、この記事を書いたきっかけである塩谷さんがミリューのサイトでリンクを貼ってくれているからなんですね。

(過去にコンサルをさせていただいた方がブログを書いてくださいっています というリンクから飛べます)

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つくづく、インターネット上でのインフルエンサーの影響力とはすごいものです。最近だとHIKAKINさんが募金をyoutubeで募ったらあっという間に2億円超を集めたとか話題になりましたよね。

「個」の時代と呼ばれて久しいですが、マスメディアを通すことなく影響力をもった彼ら彼女らの存在感は増していくばかりのように思います。

とはいえ、この記事を書いた頃に比べると、インフルエンサーというか「個」についての考え方はずいぶん変わったように感じるわけで。せっかくだから、1年かけて変わった自分の価値観のひとつをメモとして残しておきます。長いのは、まあ誕生日ということで目をつぶってやってください。

一瞬だけど、インフルエンサーを目指したことがあった。

今だから言える話なのですが、塩谷さんのコンサルを受けた当時、ほんの一瞬、インフルエンサーを目指しました。小学生がHIKAKIN見て「おれユーチューバーなるわ!」って言うぐらいのノリです。

何しろ、彼女はオウンドメディアでの運用ポイントはもちろん、インターネットの効果的な使い方、そしてツイッターでの拡散のコツみたいなことを惜しみなく語ってくれましたから。この通りやれば、僕でもフォロワーが激増するんじゃないか? みたいな淡い期待を、浅はかにも抱いてしまったわけです。

誤解なきよう補足をしておくと、彼女は僕にインフルエンサーを薦める、ということは一切ありませんでした。向き不向きはもちろん、バズの先にある「天国」と「地獄」を見てきた人だからこそ、安易に薦める道じゃないことを分かっていたんだと思います。

しかし、当時の僕は独立して1年未満。自由を謳歌しつつ、将来への不安もありました。「個」としての力をいかに最大化するか。その方法として、インフルエンサーは実にシンプルな道にも見えました。で、どうなったかというと。

(フォロワー数223)……まあ、簡単に上手くいくわけ、ないですよね。淡い夢は、淡いまま泡と消えました。

取るべきポジションがないことに気づく。

でも、得たものもあったんです。それは自分に対する発見でした。フォロワー数を増やそうと挑戦してすぐに気づいたんですが、僕は、どうやら「顔の見えない誰かからの承認を求めていない」ようなのです。

求めてない、というのは誤解を招くかもしれませんが、知らない誰かの賞賛よりも顔がわかる知人から「読んでるよ」って言われる方が圧倒的に嬉しいんですね。これは単に僕の性質の問題です。

もうこの時点でインフルエンサーに向いていないことがわかります。加えて、僕の考え、というか価値観は年々変化していて、分かりやすいポジションを取ることに抵抗がありました。

ここでいうポジションを取るとは、投資のそれと同様で「自分の判断にベット(賭けている)している状態」です。

インフルエンサーの多くは(ほとんどは)明確に「ポジション」を取っています。たとえば、

・フリーランスになろう
・起業しよう
・仮想通貨で儲けよう
・地方で暮らそう
・副業しよう
・モテよう

etc…

とにかく、自分のポジションを取り、その場所から「ここにおいでよ」「ここは面白いところだよ」と訴え続けている。

それは情報が選べない情報過多の現代において、とても貴重な指針に見えるし、フォロワーが増えるほどにその周囲はある種の共通の価値観を抱く集団、たとえばスイミーに出てくる巨大な魚のように他者への影響力を持っていくように感じるのです。

彼らのように単体で大勢の人を動かせる力を持つのは、まさに「個」の時代の象徴であり、憧れです。でも、僕は違った。その上で、この時代を生き抜くためにどうするべきか。それが以前の投稿でも書いた「お互いの専門領域を補いつつ、予算と、クライアントと、責任をシェアしていくチーム」を目指すことでした。

つまり「個」の時代を、尖った一人が世界に影響を与える側面ではなく、専門性を持った並列関係の個人の集団が生きやすい時代だと解釈したんです。

そこに確信を持ったのが、ちょうど2017年末のこと。そして自社サイトをつくり、noteをはじめました。少しずつチームも増えてきました。36歳になって、この動きが大きく変わることはありません。引き続き並列関係のチームを増やしていく、そしていい仕事をする。今のところは、この方針を続けていこう。そう考えています。


……でも、決めた道を歩くだけじゃ少し退屈かもしれないね。最後に、実はこんな仕事もしたいんだよね、というのをこっそり置いておきます。もし、こんなことに困ったら声かけてください。かなり、全力出します。

・企業や団体のブランディング活動を年単位でサポートするプロジェクト
・レベニューシェアを前提とした新商品開発プロジェクト
・瀬戸市、常滑市のまちづくりに関するプロジェクト
・北海道、東北、北陸、九州、沖縄に関わるプロジェクト
・武道(特に合気道)の振興プロジェクト
・子ども教育に関わるプロジェクト

and.…..とにかく熱量のある個人のプロジェクト

いただいたサポートは、本と娘との時間に使わせていただきます。