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人事のお仕事⑧ 非常事態の対応

連日、大雨が続いていますね。
土砂災害、水害などのニュースがたくさん放送されていますが、
早く天気が回復してほしいものです。


さて、このような非常事態が発生すると、
HRBP(人事)としては、ちょっとザワザワしてしまいます。
といっても、私はもう退職しているので、"元" ですが。


なぜザワザワするかというと、
非常事態はHRBPがフル回転して対応することが求められるからなのです。
しかも裏側で。
#HRBPの業務範囲は企業によって結構異なるので、あくまで前職の話


BCP という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

BCPとは(Wikipediaより)
事業継続計画(じぎょうけいぞくけいかく、英語: Business continuity planning, BCP)とは、災害などの緊急事態が発生したときに、企業が損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図るための計画。
事業継続と復旧計画(Business Continuity & Resiliency Planning, BCRP)とも呼ばれる。
企業に対する潜在的な脅威に対処するための予防に加えて、ディザスタリカバリによる事業の継続的な運用を可能にすることを目標とする。
類義語としてコンティンジェンシープラン(緊急時対応計画)があり、この語も非常事態が発生した場合の対応策をまとめた計画を表すが、事業継続よりも緊急時の初動計画に力点をおいている。
また、事業継続計画 (BCP) を策定し、運用し、継続的に改善する活動を、事業継続マネジメント (BCM) と呼ぶ。

BCPは何も起こっていないときに、非常事態が起きたらどうするか?と事前に考えておくものなのだけれど、何かが発生したときも、ビジネスを止めるのか、継続するのかという意思決定に携わる。

事業部側は出来ることなら、損失を出したくないし予算達成のために、ビジネスをストップさせたくないと考える。
対して、HRBPは社員の安全を最優先に考える。またビジネスを継続したために発生した安全リスクによって、企業の信用リスクが低下することを回避することも併せて検討する。

幸いなことに私が働いていた前職では 全てにおいて安全が最優先 という原則があったので「安全第一ですよ」というHR側のスタンスに意を唱える人はいなかった。

他に、非常事態にHRBPとしてイニシアチブをとっていたことがある。
それは、社員の安否確認だ。
私がHRBPを担当したのは約5年くらいの期間だったが、その間にも震度6以上の地震や台風による大規模災害などが複数回発生していた。

そういった自然災害が発生した際の前職でのプロセスは下記の通り。

災害発生 
→ 対象地域の社員に安否確認メールを配信 
→ 社員から返信を確認
→ 返信がない社員に対して、個別連絡により追跡確認
→ 全員の状況確認、及び災害事態の収束をもって対応終了

HRは当番制で、深夜対応も行っていた。
当番の日は、非常事態が発生した場合は夜中でも対応するので、
どうか携帯が鳴りませんようにと祈りながら布団に入っていたことを思い出す。

しかし、どうにも私はヒキが強いというか、5年間で数回の非常事態のほとんどは私が当番の日に発生した。

私が担当していた部署は、24時間シフト制で勤務している部門だったので、
安否確認のメール配信から、定期集計の結果まで、夜勤のマネージャーと連携を取りながら行う。

幸いなことに、私が担当している期間で、社員本人が直接的な被害にあったということはなかったが、安否確認の連絡がとれるまで緊迫した時間が続く。

災害時は停電があったり、電波状況が悪かったりで、タイムリーに確認できないことも珍しくないけれど、ニュースなどで状況を確認し、停電が復旧し、大半の社員の安否が確認されている中で、返答のない社員がいるときなどは、本当にピリピリする。

メールを再送し、電話も掛ける。
それでも連絡がつなかいときは、仲の良い社員からLINEしてもらったり、直接的なコンタクトを行って、確認をする。だいたい2日目の夕方くらいには、安否確認が落ち着く。 その時に、初めて一息つくという感じだ。



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今はフリーランスとなったから、安否を確認する社員はいない。
けれど、こういう非常事態の時には、HRメンバーが対応しているかな?とか、あそこの事業所大丈夫かな?とか、やっぱり気になる。


というわけで、
まずは自分の身を守ること。
あと被災地域にいる人は、LINEでもTwitterでもFacebookでも、自分がよく使うSNSにコメントしておくと、遠方にいる家族や友人たちは安心してくれるかもです。

この雨が早く止みますように。


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