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大事なことに向き合う時間を確保する話(スケジューリングのTips)

気が付けば5月が終わってましたね。
新社会人の皆さんは、そろそろ色々な仕事を任されてきたり、
忙しくなってきた頃でしょうか。
1年目の失敗は、大概が後で笑い話になりますし、
そこで経験したことは、あとから必ず糧になります。
#失敗した瞬間は全く笑えないけどね。

さて、今日は「時間を捻出するためのスケジューリング」の話。

ぜひ読んでほしい方
・新しいことを始めたいけれど、時間が無い方
・気が付けば残業して、心をなくしている方。

用意するもの
時間単位で予定が書きこめる予定表(Google カレンダーなど)


さて、ここで皆さんに質問です。
自分の手元にある仕事や予定を
「重要度(高・低)」×「緊急度(高・低)」の2×2で、
以下の①~④の4つに分けた時に、
どの順番で作業を進めていきますか?

タイムマネジメント

まず、それぞれの領域に当てはまる、仕事がどんなものか具体例を考えてみましょう。

①(緊急度、重要度ともに高いもの)

例)
 ・災害が発生した時の安否確認
 ・締め切り間近の大型案件の最終確認
 ・月末に机の引き出しからうっかり出てきた領収証の経費精算処理


②(緊急度は低いが、重要度は高いもの)

例)
 ・Excelの勉強
 ・英語学習
 ・習い事(ジム通い、料理教室、、、、etc,)
 ・作業効率化のためのプロセス改善


③(緊急度は高いが、重要度は低いもの)

例)
 ・夕方、ふらっと自席近くにきた上司が
 「悪いけど、これ明日までにまとめてくれない?」と頼む、謎のレポート
 ・今晩の歓迎会の一発芸で披露する演目のSE選び
 ・人事から提出しろと催促されている意識調査のアンケート


④(緊急度も重要度も低いもの)

例)
 ・上司の思い付きで作成を任された資料 ※たぶん使わないやつ
 ・手書きメモの清書(データ化)※たぶん後から誰も見ないやつ
 ・他の誰でも出来る簡単で、責任の軽い仕事

おそらく、多くの方が下記の順番で作業するのではないでしょうか。
①(緊急度も重要度も高い)
→ ③(緊急だけど、重要度は低い)
 → ②(緊急度は低いけど、重要度は高い)
  → ④(緊急でもないし、重要でもない)


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では、作業のスケジューリング(時間確保)はどの順番で行いますか?
上記と同様に、①→③→②→④という順番で時間を確保している方は、
ぜひ、このまま続きを読んでください。

私は②→①→③の順で予定を入れていきます。
※④は予定に入れないための努力をします。

*******
私は、まず②の時間を確保します。
②に該当するような項目が発生した時点で、
予定表に必要な時間だけブロック(スケジュール)していきます。


例えば、週に3時間が必要であれば、
とりあえず毎週3時間分の予定を予定表に入れ込んでしまいます。


そして、それ以外の仕事や予定を残りの時間でスケジュールするようにして、確保した3時間は死守します。


例えば、40時間/週 働く会社員であれば、
最初から37時間しか与えられていなかったかのように考えます。


なぜ、こんな風に②の時間を大切にするかというと、
「重要だけど、急ぎでないことは後回しになりがち」だからです。

だって、目の前のことに忙しいから。
締め切り、面談、youtube、会議、レポート、note、ミーティング、、、etc,


だから、重要だけど緊急度の低いものに取り組む時間は、
いつまで経っても回ってこない。

けど、この緊急度が低いくせに重要なアイテムは、
いつまでも消えないし、
それに取り組めば、必ずあなたの状況は前進する。

だから、私は「緊急度は低いけれど、重要度の低いもの」を
最重要視して予定表に組み込んでいる。
#とはいっても、泣く泣く予定をキャンセルすることもあるのが現実だけど


*******
その次は、①の緊急度も重要度も高い案件を予定に入れ込みます。

予定表に時間を入れるときに重要なのは、
現実的な見込み時間を入れること」です。


失敗する予定の入れ方として

・2時間かかる作業があったとして、予定表を見ると1時間しか空いていない。「なんとかする」と意気込んで1時間で予定を入れてしまう。

→新しい方法が確立されない限り、
 2時間かかる作業が1時間で終わることはありません。
 なんだったら、2時間と思っていても、
 慣れていない作業であれば倍近くかかります。
 
 結果、オーバーした時間は全て他の予定に降りかかり、
 残業するハメになります。

・何時間かかるか分からないから「とりあえず5時間ぐらい押さえておくか」と適当に予定を入れてしまう。

→見込み時間が見えないのであれば、必要なのはタスクを細分化するタスクブレイクダウンの時間です。作業レベルで具体的に何時間かかるかが予測できるくらいに、タスクを小さな作業単位に分解しましょう。

※例外として、「作家の仕上がり待ち」のように、
 自分以外のコントロールが出来ない要素が入る場合は、
 過去の実績から見込み時間を試算するようにしましょう。

→キャッチコピーの作成やブレストなど
 「いくらでも時間をかけられるもの」は、
 必要な時間を算出するというよりは「〇時間で決める」という
 自分でキャップ(上限)を決めるようにしましょう。


*******
さて、面倒くさいのは、③(緊急度は高いけれど、重要ではないもの)への
向き合い方です。

これは、ぶっちゃけやらなくても大きな問題にはなりません
#だって重要じゃないから!

但し、この③をやらなかったことにより、
①や②の仕事に影響が出てしまう。
或いは、追加の作業が発生してしまうということが多々あるので、
①②以外の空いた時間に押し込んで処理してしまいましょう。

別のアプローチとしては、
何かしらの付加要素や意義を加えて、重要度を高めて①に持っていくか、
逆に、期日を調整(緊急度を下げる)して、④に持っていきましょう。


*******
さて、残った④(重要度も緊急度も低いもの)です。

えー、この領域に当てはまるものは、手を出してはいけません。
"うまいこと"捨てましょう


だって、重要でもないし、誰も急いでいないから。


「そんな言っても、やらないと上司にウニャウニャ言われます」

でしょうね。
そんな上司への対処方をいくつかご紹介させて頂きます。


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パターン1

「それ、どういう風に使いますか?」

この質問によって確認できることは2つです。

・依頼された仕事の重要性
 あなた(受け手)の印象では、重要ではないと感じたものであっても、
 実はすごく大きな意味があるかもしれません。

・上司の熱意(必要性)
 上司は部下に仕事をふるとき、実は色々な意図を込めて依頼しています。
 業務上の必要性。
 部下の実力や適性の把握。
 モチベーションの向上。
 スキルアップ。
 なんとなく。

 ひとつ、変なのが混じってましたね。
 「なんとなく
 なんとなく目が合っただけ、なんとなく早く仕上げてくれそう、
 色々な"なんとなく"がありますが、大した意図がないこともあります。

軽~く問い返すことで、上司もあなたに依頼する必要性を考えて、
説明してくれるか、撤回するか、依頼先を他の人に変更することがあります。


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パターン2

「以前に作った、〇〇で代用できますか?」

この質問によって確認できるのは、上司が必要としているポイントです。

上司が「以前の〇〇」を忘れて重複した依頼をしていることもありますし、
必要情報が〇〇に含まれていれば、それでOKとなる場合があります。


*******
パターン3

「急ぎでしょうか? 今〇〇と△△を抱えているので、
 どちらかを山田さんに任せてよければ、すぐに取り掛かれます」

「急ぎでしょうか? 今〇〇と△△を抱えているので、
 どちらかの納期を遅らせてよければ、すぐに取り掛かります」

このリアクションで確認ができるのは、
「本当に今すぐやった方がいいですか?」の意思確認です。

上司が複数の部下をマネジメントしている場合、
あなたの状況を正確に把握しているとは限りません。

どれを優先的に対処すべきか、確認してみましょう。


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パターン4

「それ、本当に必要ですか?」

これは、パターン1と似ていますが、
よりフランクな関係性を築けているときに、
有効なコミュニケーションです。

必要性や重要性について、確認や話し合いに持ち込む機会を得られます。
話し合った結果、実は慣習的に続けていたことが分かり、
その作業自体が無くなるということが多々あります。



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さて、幾つか上司への対応アプローチもご紹介しましたが、
いかがでしょうか。

上記4つの対応を駆使すれば、④(緊急度も重要度も低いもの)の対応にかかる時間は削減されます。


けれど、
一つだけ気を付けてください。

いつもかわし続けていると、
「あの人、逃げるのうまいよね~」とチクチクされ、
不用意に信用を損ねてしまい、
非常に面倒くさい感じになってしまうことがあります。

そういう時は、みんながやりたがらないことを
1つ、2つ引き受けておくと、
印象は中和され、バランスします。
#こういうのも同調圧力って言うのかなー


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また、スケジューリングにおいて重要なことがもう一つあります。

原則として、時間外に予定を入れないということです。
例えば、9:00ー18:00で働く会社員の方だとすると、
18:00以降に予定を入れない」ということです。

18:00以降に予定を入れることは、
残業して対処するということになります。

残業する、しないは個人の働き方の裁量ですし、
会社のカラーなどもあるので、どっちでもいいのですが、


最初から、残業時間に手を付けてしまうと、
日中に想定外のトラブルが発生した場合、対処する余力がなく、
結果として、予定(期日)が守れなくなります。すると、翌日以降も残業が解消されず、どんどん悪循環に陥ります。


言い方を変えるならば日々のスケジュールにも、
バッファー(余白)を持たせておくことが重要ということです。
#安心してください、トラブルは起きます
#何もなければ、ホクホクして早く帰るか、他の予定を前倒ししましょう


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最後に、
ここまでテクニック的なことをドヤドヤと書いてきたのですが、
私はこういうテクニック的なことは正直得意ではないですし、
実は好きではありません。
#本当か、おい?というツッコミは甘んじて受けます


けれど、忙しい環境の中で、
より重要度が高いものにフォーカスするするために、
「手段は選んでられねぇ」っていう言い訳をしながら、
この方法に落ち着きました。


もし、目の前の仕事に追われていて、
本当にやりたいことの時間が取れていないという方がいれば、
一度試してみてください。


ポイントは
大事だけど急ぎではないことの時間を最優先して確保する」です。
#だって大事だから!

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