猫と人魂


猫が暗い夜道を散歩していると、青白い人魂が
ふわりと飛んできた。 

それは猫のおじいちゃんが人魂に化けたものなのか。

あるいは猫のひいばあちゃんが人魂になったものかもしれなかった。

もしかすると、300年前のご先祖様の人魂かもしれず。

でも、猫には人魂の正体がわからなかった。
そもそも、人魂という呼び方がおかしくて、猫魂と呼ばねばならないのかもしれない。
それでも、猫は自分の一族の誰かの猫魂に会えたのがとても嬉しくて、その場でタップダンスを踊って歌った。
朝まで。

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