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私的、都知事選2024総括。

(2024年の東京都知事選(7/7)の個人的な総括をX former Twitterにつぶやいたもののまとめです)

総じて思うに、都知事選というのは、これまでも有名人候補や空中戦を展開した候補が、組織戦を展開した候補より大量得票したというのは間々あったことなので、それとしての総括は必要だが、必要以上に国政選挙と重ねて過度に落胆したり、無理に教訓を得ようとする必要もないように思う。

強いて都知事選の総括をするとすれば、自治体首長選で、国政与党系でも野党系でもない第三候補が躍進する場合というのは、既存の体制(レジーム)の中にある党派はいずれも、自分から距離が遠くて、自分を代弁してくれる存在ではない、という「諦め」がある時なんだろうと思う。

そういう時に、自分たちの層や世代と文化が似ていて、特定の公約に表現しきれない「言葉にならない」不満をスッキリさせてくれる言説を呈する候補は「乗りやすい舟」になるのだろう。ただし、それはその候補の戦略である場合が多く、実際には有権者の期待どおりにはならない場合が多いのだが。

強いて今回の得票第3位の候補と出身党派の国政上の評価を絡めるとすれば、政治に距離のある人たちからすれば、出身党派は「かつての政権与党」であり、レジームの一部であって、そこから距離のある人たちにとって、十分な意味での「チャレンジャー」とはみなされていない、ということだろう。

共闘相手がダメだった、「反〇〇」やフェス風の選挙の作風がダメだった、などという総括も出ているが、いずれも的外れ。既存の政治に諦めをもつ人に、真に「政治とつながる」ことでできること、その先の風景を見せられていないのだ。

そういう点では、選挙活動というよりも、日常的な政治活動、市民政党化に向けた組織培養活動が重要であって、それが成ってはじめて、それぞれに異なる自治体や国政の諸選挙にも対応していける、ということなんだろうと思う。

全国の津々浦々の「ここに(声をもつ)私がいる」につながる活動、そういう人に届くメッセージを発する活動を、前衛政党とは違う作風(個人の自由、権利を尊重し、フラットな対話を重視する)でいかに展開していくか、その中でアンシャン・レジーム(旧体制)視されるイメージを変え、体質を変えていけるかが、今後の国政第一野党の、自治体〜国政の諸選挙を控えた組織戦略として大変重要なのではないかと思う。

はっきり言って国政第一野党、正面から応援したことはないのだが、政治の刷新や転換においては頑張って欲しいので、あえて申し上げる。

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