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キリスト教×法衣店コラボのモノづくりにチャレンジする(2)
(【ご案内】前の記事(キリスト教×法衣店コラボのモノづくりにチャレンジする(1))を読んでない方は、そちらを先に読んでいただけるとありがたいです♪)
じゃーん! これが私、キリスト者の加藤良太と直七法衣店さん(以下、ナオシチさん)の、キリスト教×法衣店コラボで制作した新たなプロダクトです。拍子抜けするくらいしっくりきてるので、あまり新しいと感じないかもしれませんが、結構じっくりと検討に検討を重ね、半年ほど時間をかけて、丁寧につくったのですよ。名前は、ひとまず「和様(わよう)ショート・ストール」としておきましょう。キリスト教祭服であるストール(教派によりストラとも)の新たなバリエーション、という位置づけです。
着用するとこんな感じ(モデル:筆者/撮影:ナオシチさん)
ご覧いただければわかるように、これは真宗系の仏教宗派でお使いになるアレ・・・をキリスト教祭服のストールに「見立て」たものです。ただ、もちろん全く同じではなく、布地や紋、組紐部分の結び目などにキリスト教のシンボルやモチーフを取り入れ、それを法衣製造にあたる職人さんが磨いてきた、日本の伝統的な技術で表現していただきました。キリスト教関係者が見ても「不思議感」が出ないように、各要素の大きさ、バランス等々、すごく気を使っています。なので、日本的でありながら、キリスト教的でもあり、両者がちゃんと融合していて、さも昔からあったように、プロダクトとしてしっくりきていると思います(自画自賛)。
キリスト教のシンボル・モチーフを伝統の技で表現
コレ、どうやって使うの?
実は私、この「和様ショート・ストール」をつくるにあたり、その使い方もちょっと新しいことを考えています。キリスト教祭服のストールというと、牧師さんや神父さんなど聖職者の衣装、というイメージが強いと思いますが、本来の意味合いとしては、キリスト教礼拝の中で何らかの役割を担う人(祭司的役割)がその象徴として着用するものなので、実は信徒であっても、礼拝の司式や補助をする人、朗読や詠唱をする人、聖歌隊やオルガン奏者などが、牧師さんや神父さんのものとは形が違ったり、着け方が違うストールや他の祭服を着用していることもあります。そんなところに、新たな試みとして、この「和様ショート・ストール」を導入してみたら面白いのではないか、と思っています。(ちゃんと祭服には教派教会でルールがあってですね・・・というのは十分承知してます。あくまで無理のない範囲でお願いします)
また、キリスト教の教派によっては、祭服を着けることをしない、あるいは着けたり着けなかったりというところがあるんですね。プロテスタントが特にそうなんですが、そういうところは、礼拝でも牧師さんはスーツ姿で、司式をする信徒はスーツやビジネスカジュアル、普通の礼拝出席者はごく普通の普段着、という感じです。筆者の教会はちょうど中間で、礼拝の意向によって着ける、着けないを選択できる、という感じでしょうか。祭服を着けないという選択は、プロテスタントの「牧師と信徒を分け隔てしない」という考え方から出てきたはずなんですが、時代が移り変わる中で、一般の人の服装がカジュアル化して、対照的に牧師さんや司式者が着るスーツのフォーマルさが際立ってしまい、結局、スーツが祭服化してるんじゃないか、って思うこともあります。
近年、ますます暑くなる日本の夏、それでもネクタイを締め、スーツをしっかり着込んで汗をかきながら説教する牧師さん、司式する信徒さん、なんだか辛そう・・・と思うことも(というか僕も司式をする立場なので当事者です)。聖歌隊だって、あのガウンを夏場に着込んで歌うのは大変です。そんな様子をみて、衣服はカジュアル化、軽装化しても礼拝を司る人としての服装をさっと整えられるモノはないかな・・・と思った時に、ふと、真宗系仏教宗派の方々が僧侶信徒の別なく着用されているアレのことを思い出したんです。アレをベースに、カジュアルや軽装でも、礼拝の時にさっと服装を整えられるものはできないかと。なので、前記事のもっともらしいウンチクよりも、こっちの方がより本音の動機かもしれないですね。
こんなふうに使ってみては?
以上のようなことを踏まえて、私が考えるキリスト教「和様ショート・ストール」の使い方のご提案を次のようにまとめてみました。
これを見て「私ならこう使ってみたい!」「実物を見て、触れて、試着してみたい!」「私もこんなのが欲しい!」と思われたキリスト者の皆さん、ありがとうございます。京都・西洞院通七条上ル「直七法衣店」にぜひ、ご一報ください。ナオシチさん、本当にキリスト教のこともよくお勉強をされていて、キリスト教祭服についても学びを深められています。前の記事(キリスト教×法衣店コラボのモノづくりにチャレンジする(1))でも触れたように、すでに一般的なストールを製造販売されていますし、オーダーメイドも受けています。私がお願いしたような「これまでなかったけれど、あったらいい何か」もカタチにしてくださる力のあるお店です。キリスト教祭服、衣装のことで何かお考え、お悩みのことがあれば、まずはご相談なさってみてください。(普通のクリーニング屋さんには断られたりする、祭服のクリーニング等もおできになるそうですよ!)
今後も、私は「見立て」路線で、ナオシチさんと「キリスト教×法衣店」で色々と「企んで」みたいと思っています。アイディアはまだ、いろいろあるのです。また、今回の「和様ショート・ストール」の利活用も含め、色々な媒体で発信や提案もできたらと思っています。今後の加藤×ナオシチさんのコラボ展開に、ぜひご期待ください。
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