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0か100かではなく、38ぐらいをねらう 

 今日、人と話していて、田舎暮らしはお金が無いとできない、みたいに思っていると聞いて。なぜそんなふうに思ってしまうのだろう、と、びっくりしたんですが。そう思う一方で、たしかに「田舎暮らし 費用」とかで検索すると、ぼったくり田舎暮らし不動産屋が出てきて、500万円の空き家で激安!みたいに出てきたり。車を持たなきゃいけない、維持費が高いとか、お金をいくら使うのかという話が出てきます。

 そこで思ったのが、現代では色々なマニュアルを見ることで、多くの人が、物事を完璧にしなきゃいけないと思っているのではないか、と。例えば料理にしても、料理ができないから料理教室に通う、とかするわけですが。とりあえず、何かを焼いて食べるところから始めてみたら良い。完璧じゃなければ出来ないということはなくて、料理にしたら、まぁ自分の好みで美味しく食べられて、栄養があって、お腹が膨れればいいわけです。

 家にしても、建てるとしたら完璧を目指してしまう。完璧な家を買うか、それとも一生アパート暮らしか、の二択になりがち。夢のマイホームです。でも、その間ぐらいの、空き家を買って(もらって)適当にリフォームするとか。0と100の間にある、なぁなぁのところをやっていくと、生きやすいんだろうなぁ、と思う。

 市場経済に乗る「商品」になるのは、もう、その時に100になっているんです。すると、商品を買うか変わらないかというのは、0か100かになる。DIYが良いのは、その間の、10から90のどこか、自分の必要なところのレベルに合わせられるわけです。なのに、せっかくのDIYで100を目指してしまう人もいる。これは良くない。だったら、商品を買えば良いわけです。

 商品は100なんだけど、自分が必要なのは30ぐらいで十分。だったら、30のものを手に入れるに、どうしたら良いか。DIYで作ってもいいし、30のものを頼んでも良い。家だったら、大工さんに、30ぐらいの出来の家を安く作ってくれと言えたら、そしてやってくれたら最高。ま、日本は職人文化なので、んなことは職人として出来ねぇ、と言われるかもしれませんが。費用対効果を最高に、自分の生活を向上できるものを目指すとすれば、どの程度のモノを手に入れるかは、人それぞれで違うわけです。

 田舎暮らしにお金がかかってしまうと「思う」のは、生活を0から作らなきゃいけない、それも、色々な「100」の「商品」を買ってそろえる、という選択肢になると、お金がかかる。ですから、自分で作る、人に作ってもらう、人からもらう、そのように「モノ」に注目していくことです。

 ま、この辺も、それまでの生き方のクセがあって。現代人のほとんどは、ものを「買って」手に入れる、そのために、いかにお金を手に入れるか、というルートしか通っていない、それが「クセ」になっているんです。そのルートしか通れなくなっているんです。少しでも、自分で作る、自分でやる、人にやってもらう、拾ってくる、そういったルートを通っていくと、そのルートが通りやすくなる。

 その「やり方」も、今は、調べようと思えば無限に出来ます。youtubeでやり方を検索する。本を読む。でも、まずはやってみること。料理も、どうこうよりも、とりあえず焼いてみる、茹でてみる。家のDIYも、とりあえず穴をふさいで見る。そのクオリティを上げていく。10を20にしていって、自分は40ぐらいが必要だなとか、それを知る。じゃあ、100いらないじゃん、38でいいじゃん、となる。それが生きる力になるんだろうなぁ、と思いますが。またあした。

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