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モノを買うな、モノを作ろう

何か問題があり、それを解決しようというときに、主たる手段が「買う」になってしまう、主たるどころか、それしか手段が無い、というのはマジで病気だなと思う今日この頃です。

これはGoogleで検索したところで同じで、なぜなら、検索で上位に出てくるのは、この世界が資本主義社会である限り、資本を増大させるパワーを持ったものであり、ページのランキングもその一つです。で、資本を増大させるということは、利益を乗せて「買う」ということです。だから、買うという解決策につながる情報が溢れるわけです。

あくまで感覚的なものですが、団塊の世代より下、もちろん僕の世代(氷河期世代)も含まれます、そのあたりはほとんどが「買う」という手段しか見えていないと思う。それより上の世代、80代とか90代になると、買う以外の手段を持っている。1945年が終戦ですから、今は戦後77年ですか、80代だと、ものが無い時代、買えない時代というのを経験していますから、買うじゃなくて、作る、拾う、もらう、別の手段を考える、というのが幼心に染み付いているんだと思います。

そして、田舎より都会の方が「買う」に手段が限られます。なぜなら、買う以外を、しようが無いから。だって、何かを拾えないでしょう。作れないでしょう。資源が無いから。資源というのは、土地とか森とかの自然物です。そういうものが周りにあれば、買う以外の手段を取れるけど、無いんだから買うしか無い。都会でお腹がすいたら、コンビニのおにぎりを買うしかないわけです。米が作れないし、魚も取れないから。

手段が「買う」しか無いから、じゃあそれ以外の生活となると、アンチテーゼとして「買わない」になるわけです。ですから、ミニマリストとか、中国の寝そべり族になるわけです。買うしか手段がなければ、買わない、しかないんですよ。(金のために)働きたくない、だから買わない、稼がない、ということになるわけです。もうね、お金しか無いんですよ、その世界には。それが都会の暮らし。

そうじゃなくて、作ればいいし、あるもので、お金を使わずに工夫すればいいし、人に助けてもらったり、いろいろと考えるんです。それが生活ですよ。それが自立するということです。別に僕は自立することが良いこととは思わないけど、自立を目指すのであれば、経済社会の中で、収入>支出になるのが自立ではなく、お金に頼らずに必要なものを生産できるというのが、より、自立ですよ。

別に特別なことを言っているわけじゃなく、超当たり前のことです。というか人類の歴史上、ほとんどは自分で作ってきたわけで、むしろ、お金と交換で手に入れるということが異常です。その異常が通常になっているんです。だけど、何かを作るということを、ほとんどの人が、していない。もうね、それはダメです。作りましょう。必要なものを作りましょう。売るためではなく、自分の生活のために、作るんです。最初は目玉焼きからでもいいですよ。家庭菜園のミニトマトでもいいんですよ。作りましょう。

ミニトマトを作るんだったら、「家庭菜園 ミニトマト」とかでググると、マルチ(ビニールシート)を貼れだとか、肥料は何を入れろとか、支柱を立てろとか、ものを「買わせる」情報が出てきます。はい、買わないで、考えましょう。マルチは草対策なのだから、草を取ればいいし、マルチ的なものをしたければ新聞紙でも段ボールでもいいんです。肥料だって、生ごみを堆肥にしてみましょう。山から腐葉土を取ってきましょう。栄養素があればいいんですから。支柱だって、買わなくて、竹でいいんですよ。

それをね、家庭菜園栽培キットとか「買って」、それで「作った」気になっている、そんなものは作ってもいません、ただの消費です、作った風の消費です。でもね、一方で、そりゃしょうがないとも思いますよ。だって、賃貸物件に住んで、壁に画鋲も刺せないところで暮らしている人も多いわけですから。それは、家や車も「買った」ものであり、買ったものというのは、買った瞬間から価値が下落するからです。それを「リセールバリュー」とか言っているわけです。もうね、クソです。

リセールバリューとか、マジで忘れてください。自分のために、自分のものを、自分が使いやすいように、手を加えていいんです。いいんです、っていうか、当たり前です。なんでも、自分の好きなように、作っていいし、改造していいし。そうやって、自分の身の回りを、快適な空間にしていって、自立できる空間を増やすんです。自分のホームグラウンドを作るんです。そしたら、余裕ができる。その余裕を他者のため、社会のために使え、ってことです。

自分で自分のために作っていき、足りないものを、仲間と補い合っていく。そういう関係性が、村とかコミュニティとかいうものです。その前提としては、ものを作る、ということが必要なんです。ま、みなさん、買うことに関してはプロ級ですが、作ることは素人というか小学校1年生レベルだと思います。だって大の大人になっても、ご飯を炊けない人だって、珍しく無いんですから。まずは、身の回りのものを作ってみましょう、ということです。はい。またあした。

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