加藤日記

すべてがふつうで、すべてがとくべつなこと。

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最近の記事

子ども嫌いが、子どもを宿し、産むまでの話①

私は子どもが苦手だ。大騒ぎして店中を走ったり、勝手にものを触ったり、予期せぬことをやらかす手前勝手な生き物だと思っている。 そんな生き物を育てる親の人間は、大変に越したことはないはずだ。 ずっとそうやって考えてきた。幸せなことよりも、大変なことのが多いのだと。 だから私は子どもがほしくなかった。子どもはいらないと思っていた。 それに加えて、私の心の中で、子どもの望めない人や、子どもを持たないという選択をする人たちの存在がとても大きかった。 そういう人たちもいるのに、私「

    • 「え〜すごい!介護の仕事してるの?大変だねぇ。」という有り難いお言葉。

      「お仕事、何してるんですか?」 というよくある質問。 「介護です。」 の私の回答の次によく言われるのが、タイトルの通りである。 すごい、偉い、私にはできない、大変でしょ、下の世話してるの?、無理、というマイナスイメージのオンパレード。 いやいや、事務のあなただって、役所で働くあなただって、コンビニの店員をしてるあなただって、なんだって、他人からしたら、すごいし、偉いし、私にはできないし、大変そうだなと思うわけです。 ま、下の世話はないにしろ。 介護の仕事だけが、

      • 介護は、罰ゲームじゃない

        芸能人が不祥事を起こしたとき、罪滅ぼしのように介護の専門学校へ行ったり、介護を仕事にしようとする。 それが必要かどうかはさておき、その行動が、世間からのイメージをクリーンにさせているとは到底思えない。 だって、介護現場は、罪滅ぼしに利用されるような奉仕だけの現場ではないのだから。 私は、介護の仕事をして7年目になる。 介護は、ビジネスであることも忘れてはならないし、奉仕の心とか優しい気持ちとかそんな生温かいものだけでは語れないことも知ってしまった。 終の住処となる入所施設

      子ども嫌いが、子どもを宿し、産むまでの話①