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運動会が、団体競技。

秋晴れの青空の下、娘、初めての運動会。

楽しそうに踊る娘がまぶしかった。
主役の子供たちはもちろんだけど、大会運営をする園の先生方がすごかった。

大人になって初めて未就学児の運動会を見たけど…大会運営、超難関だということが、よく分かった。

難関たる所以は、思いつく限りこんな感じ。

  • 幼児さんたちは適切なトイレのタイミングがつかめていない場合がある →急なトイレコール

  • 年少さんは恐らく人生で初めて衆人環視のもとで、活動する → 多くの子が情緒不安定

  • 幼児さんたちは長時間じっとしていられない

  • 幼児さん向けの種目はエンターテイメント性が高く、多くの器具を必要とする

  • グラウンドが広くない、かつ多くの器具を次々と入れ替える必要がある

というわけで、狭いグラウンドで年少から年長までの各種競技を執り行うこと、そして、それが対幼児であること、これが保育園の運動会。

これを、終始笑顔でやってのけた先生方、本当にお見事だった。

朝、園に向かう途中、ニコニコだった娘は、園に着いた途端、黙り込んでしまった。
いつもと違う雰囲気に不安になったみたいだった。

先生方は、そんな年少さんたちの様子を察して、それぞれ名前を呼んで声掛け。
少しずつ少しずつ、皆の心をほぐしてた。

そして、いざ始まった競技。

何もなかったグラウンドに素早く白線を引く先生。
玉入れのカゴのセッティング。
きびきびとした動きで、会場設営。

そして、競技は盛り上がりを見せて終了。
さて、ちらかった玉を片付けるのも大変そう。
と、思っていたら。

「さあ、お片付け対決です!」

先生の掛け声とともに、園児たちがグラウンドにわーっと集まる。散らばった玉は一瞬にして箱に戻されていく。

な、なるほど。

そして、次の競技に向けて、一部の幼児さんたちは、衣装チェンジ(これも裏で先生方ミラクルプレイしてるんだろうな)

突如流れる陽気な音楽。

それぞれの控え席で、次の種目担当の園児が入場するまで、音楽に合わせて踊り始める園児さんたち。先生たちも子どもたちの前で、踊ってる。

役割分担がすごい。
はちゃめちゃ元気に園児に向かって踊る先生。
グラウンド上の器具を片付ける先生。
保護者の誘導をする先生。
白線をほうきでささっと消し、次は円形を描く先生。

そのとき遠くから「誰か、トイレ!」の声。
園児を率いてグラウンドに出て行く担当の先生が呼んでいる。
にこにこ踊っていた先生が、さっと抜ける。入場前の園児さんの中で、トイレに行きたくなっちゃった子どもをトイレに連れて行く。


そして、いつの間にかグラウンドは一変。
次の種目に向けて白い円形、太鼓のセッティング。

そんな具合で、グラウンド上の園児さんも、種目用の器具も、どんどん入れ替わっていく。

種目と種目の間で必ずダンスタイムが入るので、待ちの園児たちも飽きない。

運動会は無事に終了。

正直、私は、開始直前に先生同士で「緊張してきた…」と会話しているのを聞いて、「先生かわいいなあ」なんてお気楽なこと思ってた。

で、でも、こんな名人芸みたいなのを見せられたら、そりゃあこれを滞りなく進めるって、すごいプレッシャーだと思う。

保育園の運動会運営、なんだか大道芸のような障害物レースのような。
とにかくとんでもないプロのお仕事を見せられた。

先生方に感謝。
ピカピカのメダル持って、娘は満足感いっぱいで帰ってきた。
先生方に、敬礼。

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