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色んなお米を食べて知る

僕は米農家です。
当然普段のお米は自分で作ったお米です。(コレって地味に超贅沢ですよね)
今年はお客様からの追加注文が多く、気がつけば家族が食べる分まで無くなってました。これは欲しいと言われたら素直に売ってしまう僕のミスです(笑)

という事で、令和3年産米が食べれるまで色々なお米を食べてみよう、という事になりました。というかそれしか無いんですけどね…。

コンテスト入賞のお米

まずは兎にも角にも一番評価されているお米を食べようと思い、お米の食味コンテストで何度も上位入賞している全国的にも有名な生産者のお米を購入して朝食に食べてみました。
「美味しい」と思わず口に出るほどの美味しさで冗談抜きにおかず要らずの素晴らしいお米でした!

でも…
僕の中での期待値がとても高かったのもあって、衝撃的な美味しさとまでは言えず。
僕のお米も悪くないなぁ、とちょっと自信にもなりました。
娘はこの生産者のお米、息子は僕のお米にそれぞれ1票でした。ちょっと嬉しかった(笑)

食味の違いとは

お米のコンテストでは官能試験や食味分析計などで審査をして優劣を決めます。
今朝の朝ご飯で気がついたのは、ある程度のレベルを超えるとそれ以上はそれほど大差がなく、0.5〜1%の僅かな違いを争っているんだろうという事。
となると必然的に100点満点からどれだけ欠点が少ないかという採点基準になりやすい。

こうなると、一般消費者の理解の向こう側での争いでしかなく、消費者にはこの微差は理解できないのではないだろうか。
日本酒の酒造会社でアルバイトをしていた頃に新酒鑑評会用の出品酒を選ぶのを経験しましたが、まったく違いがわかりませんでした。コンテストで上位を狙う=100点満点に近づけるという事は、どのお米も同じ味に収束するんです。

となると最後に必要なのはブランディングやストーリー性であって、もはや味ではなくなるんですね。

超高品質なお米と大ロット流通の相性の悪さ

取引していただいている地元農協の職員さんとも話してたのですが、
・そもそもコンテストで上位を狙うような高級志向のお米とJAが扱うような大ロットのお米はマーケットが違うし組み合わせる事も難しいのでは?
・中間業者の数が多ければ多いほど、ブランディング戦略はよりブレ幅が大きくなるのでは?

以前地元で、小ロット高級志向のお米の生産グループと大ロットでの販売をする生産グループが合併するという話が出た事がありましたが、そもそも目指すべきマーケットが全然違うのでまったく話し合いが噛み合いませんでした(笑)

ただし、難しいだけであって不可能ではなく手はあるんじゃないか?とも思っています。現在新しいプロジェクトを進めていますが、うまくブランディングしながら大ロットで流通出来るようにチャレンジしてみようと改めて思った朝ご飯でした。

ちなみに、僕のお米はこちらで買えますのでぜひ💡

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