見出し画像

吾野宿との出会い

2022.6.18 messenger

「かとちゃーん、21日吾野いきますかー?」

ユウキちゃんから一本のメッセージ

ここからすべてが始まったのだった

1.ネオニッポン市

行きますかと言われてはじめて知る集まりだったけど、昨年玉様祭壇のにょろたんから誘われて百鬼夜行で妖怪になりに行くはずだったイベントの次回検討会とのこと

そのイベントは「ネオニッポン市」
サカキさんから誘われてスタッフ参加したカミングシンギュラリティというイベントで知り合った遠山瑞紀くんがオーガナイザーのネオな日本の価値観と伝統の融合を表現する文化芸術的なお祭り
地域振興のためにも地域の特性を生かしたものを取り入れて、おサイケな要素とあいまり他にない独特のイベント
前回の動画が素敵すぎるので見てみて!

そして俺なんかより文才ある友人の紹介文もよろしければご一読をば

ピッと来たらパッと決めるので、即参加を決める(検討会主催者瑞紀くんの許可は結局当日の道中でいただいたw)

打合せ自体は遅れて参加したので聞き専に徹する、なにやら映画の話をしていた
ついていけないままミーティングは終わり、打ち上げから楽しく参加した感じで終わった

翌朝、会場となる築150年の古民家オーナー、大河原家23代ご当主の大河原さんと二人で話す時間があった
よろず屋やってますと伝えると、改めてお願いがあるので後日来てくださいとの事

2.ゲストハウス吾野宿

後日改め伺った「ゲストハウス吾野宿」は、来年80歳を迎える大河原さんがコロナ前に実家を大リノベーションしてゲストハウスの認可を受けた施設
次の章で詳しく話すけど、西武不動産の開発事業とコラボの予定もあったとのこと
しかし2020年の春から吹き荒れた感染症の嵐にしばし沈黙、今年の後半にぼちぼち宿泊客を受け入れ始めたところみたい

営業再開に際して、いろいろ手を入れたいところがあるとのことで、なんとなくよろず屋の出番かなって感じだった
夕方到着すると、そこから夜中遅くまで大河原さんによる吾野宿ストーリーノンストップバージョンを聴かせていただくこととなった

古民家自体の建物の歴史を紹介すると、23代(約600年以上)続く大河原家は「問屋」としてこの地の商業の中心を担う役割を果たしていた
郵便局ができたころに郵便を取り仕切っていたこともあり、前島密の認可状が額に入れて飾ってある(時代的に直筆だよね?)
150年前に江戸時代の武家屋敷の門を移築して建てられた大河原家、当時の財力は相当なものであっただろう

大河原家をはじめとするこの宿場町は林業と養蚕で栄えた約30件の歴史ある家々で成り立ち、通り沿いの家にほぼ全部屋号が残る
秩父往還、秩父と東京の四谷を結ぶ街道の宿場町はかつての面影を残す建物が人知れずたたずむ、高齢化の進む静かな町となっている

ちなみにこの日は大河原さんの話を聞く夜となり、起きてから高麗川沿いの古民家コムハウスとその敷地内の小屋を案内いただき、ゲストハウス吾野宿に戻り中庭の砕石敷きを手伝い、「お金のために働きません」という俺の意向を尊重してお駄賃に蜂蜜の大瓶を一本戴いて終わりとなった

古民家コムハウスの達成されなかったクラファンページにも施設の紹介文があるのでどぞ

この時の訪問時、一日店長を時々させてもらってるただいま荘のオーナー夫婦が偶然にも奥さんの出産を控え田舎拠点を求め吾野に来て大河原さんと出会っていたことを知る

3.西部不動産の開発と疫病の流行

3年以上前の当時、大河原さんの7年に及ぶまちおこし活動が西武不動産の開発事業と合流するところまできたようで、吾野を中心とした宿場町に調査士等のプロの手が入り本格的に観光地としての開発が計画されており、企画書が完成したところで西部母体の赤字が原因となり計画は頓挫してしまう
追い打ちのように実家の大河原家をゲストハウス吾野宿へと改築したところで疫病の大流行を迎えてしまった
そんな中人の集まるリアルイベントがロックダウンという風潮を押しのけ、2021年に「ネオニッポン市」が吾野で開催されることとなった
当日は閑散とした宿場町に200人以上の若者たちが訪れ、オーガナイザーであるアパレルブランドAVA代表遠山瑞紀くんの創り出すアートとカルチャーの祭りを満喫したそうだ(俺も会場装飾兼パフォーマンス集団「玉様祭壇」の一員として妖怪役で百鬼夜行に招いていただいていたのに残念、行きたかった!)

ゲストハウス吾野宿で今年開催されたネオニッポン市では運営スタッフ&玉様祭壇装飾助手&演者と大満喫のフル参加をさせて頂いた〜

大好きな仲間たちとの記念写真!
怪しいお遍路さん姿で神輿を作り神輿を担いできた

4.ゼロ円生活の果て

当然っちゃ当然なのだが、お金を稼がず暮らしていると家賃が払えなくなり沼津のアパートを引き払うこととなった
もともと車上生活やテント暮らしは何ともないのだが、困ったのは荷物と車の置き場所
大河原さんにお願いしてみると、「荷物も車も置いていいよ」との寛大なお言葉を頂き、駐車場とコムハウス敷地内の小屋一つに寝泊まりできる環境を得られることとなった

川辺の小屋に今住んでます
窓から0.5mで高麗川

5.現在の暮らし

古民家のリノベーションを手伝ったり、ゲストハウス吾野宿のゲストに食事作ったりイベント後の片付けやごみ捨て、日々の料理などをしつつたくさん食べてよく眠れる有難い環境にて平穏に過ごさせて頂いております

解体した廃材を使い、したいときに焚火をしたり、川辺のテラスで星空を眺めながらお酒飲んで眠くなったら寝る

コムハウスで友人達と楽しい焚火の夜

実に人間らしい暮らしがここにはあるなぁと、日々有難く生かされてます

満天の星空、焚火と星を肴に呑む酒美味し!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?