CEOへの社内フィードバックをどう集めるか

CEO評価、やった方がいい

CEOへの評価は一義的にはその会社の株主が決めるものではあるけれど、今日は社内からの評価の話をしたい。いわゆる360度評価や、アップワードフィードバック、というものだ。

今までのキャリアで、色々な会社の代表者や、事業責任者を見てきた。その中には、人格的にもとても尊敬できる方もいれば、とてもじゃないが付き合いたいと思えない方もいた。自分自身が後者のように思われている恐れが常にある。

社長は良かれ悪しかれ会社についての決める権限を持っている。株主も色々とフィードバックはするし、場合によっては「辞めさせるぞ」と脅すこともできるのだが、現実的に会社のミッション・ビジョン・バリューを決め、ヒト・モノ・カネのリソースを確保し、組織を運営する舵取りは社長が担っている。要は権力がある。

そのため、余程克己心を強く持ち、人々の考えに敏感さを持ち、フィードバックを集めるように主体的な努力をしないと、独善に陥ってしまうリスクが常にある。しっかりと意見を吸い上げられる社長もいれば、独善のダークサイド堕ちする社長もいる。

CEOへの社内フィードバックをやった方が良いことに疑問の余地はない。やり方は詳細に入ればきりがないので、今日のエントリでは概要に触れたい。なお、ここでの「CEO」は、一定の自律性と権限をもつ事業部長や部門長にも当てはまる。

1on1での上長フィードバック

メンバーとの1on1でフォーマットを決め、アップワードフィードバックを求めてきた。内容は下記の通り。(なお、これはCEOだけでなく、上長全てが実施するもの。ラインに部下がいれば、上司はこのフィードバックを受けることになる)

私(面談者)について
❏ 私(面談者)は、あなたのキャリアや活躍を支援してくれていると感じますか?
❏ 私(面談者)は、あなたの才能を伸ばし、更に活躍してもらうために、どういった支援ができますか?
❏ 私(面談者)は、良いManager(経営陣/上司)ですか? より良いManager(経営陣/上司)になるにはどうすればいいですか?

これでしばらく運用してきた。良かった点は、これでしっかりとコメントをくれる人もいて、その時に「確かにこれは改善しよう」と思える意見が集まったこと。いつもの1on1なのでタイムリー性が高かった。また、日々やり取りのあるメンバーからのコメントなので、内容も妥当だった。「あの時の決定が良かった」とか「これは困っている」とか。

なのでこれは続ける。一方、システマチックでなくて場当たり的だったのが反省。フォーマットも、会社経営全体というよりも、その相手の能力発揮という観点が2/3を占めてしまっていた。

よりシステマチックな上長フィードバック

McKinseyのマインドセットと行動についてのレビューを参考にする (下記)。

よくできているので、参考にしてほしい。JDSCでも、これを少し修正したものを取り入れて、四半期ごとに匿名でFBを受けるようにする。フィードバックが得られたら、それをおざなりにしないことが大事だ。今回はこうしたフィードバックがあり、今後こう変えていきたいといった発表をしていく。

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1 企業戦略
2 経営陣の一体感
3 組織の整合
4 ステークホルダーの管理
5 チームとプロセス
6 自分自身の規律

こうした6項目を測定していく。個別の項目は長いのでこれから別のエントリにしたい。

人材募集

こうしたしっかりとしたプロセスを発表すると、「JDSCちゃんとしすぎていて自分が参画する余地はない」と思われるが、とんでもない。

JDSCがミッションに掲げる upgrade Japanは遠大な目標で、1/1000も実現できていない。常に成長と、チームの一員としてミッションを共有できる人材を渇望している。

こうした取り組みに共感した方は是非アプライしてほしい。


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