服選びが苦手な友人を見たので、洋服の買い方について論理的に考えてみた

友人が常に「服がない」と言っているのをみて、自分がどのような服の買い方をしているのか改めて考えてみました。余談ですが、加藤はアルバイトでアパレル店員をしています。あと縫製とかパターンメイキングとかも昔勉強していたりいなかったりしてました。
スタイリングエキスパートというわけではないですが、常人よりは造詣が深いと思われますので、ぜひ最後までお読みいただければと思います。

服の買い方:私の場合

まず、服が欲しいのか、それとも服が足りないから欲しいのか考えてみる。つまり定義です。ここの定義がはっきりしないと、服の買い物自体が曖昧なものになってしまいます。たまにアパレル店員に「お姉さんの良いと思う方で!」と言ってくれる方がいますが、嬉しいものの少し困るのが事実(もちろん高い方⋯⋯似合う方をお勧めさせていただくが)
つまり、自己分析で「なぜ自分は今、服が欲しいのか」を考えて軸を明確にする必要があります。服屋に行ってから考えるという人は多いですが、要するに上手い店員はそれを知らない間に引き出してくれるのです。そして高い方に誘導してくれたり、沢山関連アイテムを買わせてくれる。

服が足りないから欲しい場合

まあしかしおおよその場合、服がなんとなく足りないと感じているから買いに行く方が大半でしょう。冬服ちょっと足りないな〜とか、ボロボロだから買い換えようかな〜みたいな感じ。
ちょっと待ってください、本当にそれは服が足りていないのか?

実は服が足りないと思う原因は色々あります。
① 洗濯の頻度が少ない
② 服は沢山あるが、着たい(着たいと思える)服は少ない
③ 服は沢山あるが、コーディネートが合わない
④ 服が少ない

自分に当てはまるのはどれなのか考えて欲しい。
①に関しては洗濯してとしか言いようがない。それか今持っているのと同じ服をもう1着買えばよい。
④はとりあえず、経験値が少なすぎるのでなんでもいいから買うべきだと思う。もしくは①〜③を乗り越えて無我の境地に達した人がここに着く。

本記事で触れるのは、②と③の場合です。
というのも、服がないと嘆いている人のパターンは実はほとんどがこれなので。
ということで、どうしたらこの状態を解決できるのか書いていこうと思います。

服を捨てよう!

冒頭から何を言っているんだ、という感じですが、着ない服を思い切って処分しようという話です。これは本当に難しい問題ですが、捨てられない服というのはある。昔買ったやつで高かったけど着なかったとか、人にあげればまだ着られるとか。わかる、わかります。でも、心を鬼にして捨てましょう。
なぜなら、惑わされてしまうから。着ないはずの服なのに「あ、まだ冬服これだけあるんだ」とか勘違いしてしまう原因になります。その服使えないのに頭数に入れちゃうんだ?という。そういう誤計算、お仕事とかだったら大問題になっちゃいますよね?整理整頓は基本です。いつか着るは絶対に着ません。

服が好きで持っていることに意味があるものは捨てちゃダメです。ロリータ服とか、憧れのブランド服とか。ディスプレイしているスニーカーとかね。人にあげてもいいと思うものはそれほど大事じゃないですから、そういうものだけ捨てましょう。

今のタンス在庫を把握する

ということで、整理整頓してみて残った服を把握してみましょう。大方ちゃんと捨てられた方は、思っていたより自分が持っていた服が少ないことに気づくかと思います。そこがミソです。
今手元に残っている服こそ、自分が普段から着られる服です。私はもっと可愛いイメージが好きとか色々あるかと思いますが、現実を直視してください。あなたが普段から選んでいる服はそれなんです。
もっと自分の好きな自分になりたい!みたいなイメージをお持ちだとしたらこの記事は合いません。どうしたらオシャレに見えるか、どうしたら毎日服に悩まずに済むかについては解決できますが、好きなものを追求したい方は自分で頑張ってくださいとしか言いようがない。オシャレな人!というのは主観ではなく客観なので。

トーンを抽出しよう

手元に残った服から、トーンを抽出しましょう。トーンというのは色味のことです。

基本的にクローゼットがとっ散らかってしまっている人は、服単体を見て服を買ってしまっているために色味がバラバラだったりします。なので、クローゼットの中身の色味を合わせれば、基本的に何を組み合わせてもオシャレになります。決まった色味から引っ張り出すだけだから。
ここで大事なのは、よく観察することです。友人に「黄みよりの白」と「ピンク寄りの白」をあまり判別できない人がいるのですが、よく考えましょう。全然違う色です。黄みよりの白とピンクよりの白を一緒に着ると何が起きるかというと、ダサくなります。違う色味なので。
なので、見分ける自信のない方は生成りを着ないことをお勧めします。白なら真っ白を選べばそれで済みます。慣れれば簡単に判別できるようになるのでそれまで待つのも手だと思う。

とはいえここが難しいので、例を出します。

・白系(ベージュよりの生成りっぽいのが多い)
・ベージュ(かなり黄み)
・黒
・赤(やや深みのあるワインぽい色)

こんな感じで、自分が何色を持っているのか分析してみます。ここで初めて、自分の洋服傾向がわかるはずです。余裕のある方は、自分が持っている服がトップスのが多いのか、ボトムスが多いのかなども知っておくと後々役立ちます。

服を買いに行こう

ここでやっと服を買いに行きます。もうおわかりかと思いますが、上の例で言えば、生成りかベージュか黒か赤を買い足せば着こなしの幅はぐんと広がるはずです。なぜなら合わせる服が無限にあるから。
服を選ぶのが下手な方は、ここで全く違う色味を選んでしまったりします。逆です。買う服を選ぶのではなく、今ある服に合わせて選ぶのです。
そして一番大事なのは、トップスです。人は対面した時一番印象に残るのが上半身なので。最優先事項です。トップス全然持ってないと地味に大変なので、シャツとかTシャツとか、色さえ決まれば好きなものを買っていいと思います。ここで大事なのは、1ヶ月後の天候で買うことです。今買った服は2週間で着られなくなります。目の前のセールに惑わされないでください。

服を選んでみる

抽出したトーンから服を選んでみましょう。ここまで条件が絞られれば、無限にあると思われていた服屋の服も相当絞り込んでみられるはずです。服屋に服が沢山あるのは服屋なので当たり前です。しかし、選択肢の絞り方は購買者に委ねられています。
ということで、服を買いましょう。ここで先ほど「私はボトムを全然持っていない⋯⋯」とか色々気付いた方はボトムスをメインに購入したり、タンス在庫の調整のために服を選んでいきましょう。なお、服はシンプルなほど着まわしがききます。

なぜかというと、

シンプルなトップス+シンプルなスカート=シンプル
シンプルなトップス+可愛いスカート=可愛い
可愛いトップス+シンプルなスカート=可愛い
可愛いトップス+可愛いスカート=可愛い

だからです。シンプルはシンプルなので、その他の要素と親和性の高さゆえに負けてしまうのです。要するに、シンプルは「シンプルor可愛い」にできるけど、可愛いは「可愛い」しか作れません。コーディネートの幅を広げたいという希望があるなら、オススメはシンプルな服です。可愛いからシンプルに変更はできませんが、シンプルから可愛いに変更は容易なのです。

その他の要素

レディースであれば、実は服以外の要素もオシャレさに影響します。例えば髪とか、ネイルとか、化粧とか、靴・バッグなどですね。でもここは最低限のラインをクリアできていれば無問題です。

ヘアスタイル:アホ毛が立っていない、表面の毛がちりついていない
ネイル:甘皮が汚くない、長すぎない
メイク:瞼になんか塗ってる、肌が綺麗に見える
バッグ:皮がめくれていない、角が削れていない、汚れていない
シューズ:ボロボロじゃない、へたっていない

などでしょうか。当たり前じゃ〜んと思うかもしれませんが、自分も気を抜くとなっていることよくあります。清潔感に関わる部分なので一緒に頑張りましょう。

買ってきた服を着よう!

ここまでくればもう服を合わせるだけです!家にあった服と合わせて、様々なコーディネートを楽しみましょう。服選びって大変だし、外に買いに行くのめんどくさいなあと思う方も多いと思います。でも本当はすごい楽しいことなので。店員に話しかけられて面倒⋯⋯と思う方も、ちゃんと欲しいものを明確にしてから行けば店員さんに相談もしやすいです。何を話したらいいかわからないから困ってしまうことがほとんどだと思うので。
服を買えてここまできたら、ちょっとTシャツだけじゃ物足りないからネックレスを買おう!とか色々な欲求が出てくると思います。そしたらぜひアパレル店員に相談してくださいね!合うものを見繕うので!よきファッションライフをお楽しみください。

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