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【鳥取:10月の旅】トットリ君にデジタルを。<後編>

みなさんお久しぶりです。前回の投稿「トットリ君にデジタルを(前編)」からだいぶ間があいてしまいました。その後、また地域物語るアンバサダーの一員として鳥取市(らっきょう畑や砂丘)を訪問できたので、そこで感じたこともふくめて今日は「後編」をお届けしたいと思います。よろしくお願いいたします。

まずは前編についてですが、内容は、人口最少県だからこそデジタル方面にチャレンジ、特化すべきではないかといった話でした。反応はゼロでした。それ以前に書いた「トットリ君にキャッチフレーズを」がすぐにたくさんのスキを頂戴できたのに比べるとちょっと意外でありなるほどであり。あー、これ(この反応の無さ)って内容がきっと何かの受け売りみたいに伝わってしまったんだろうなと反省はしています(ひとつ付いているスキは僕が間違って付けてしまったもの)。ただ、いまもメッセージの方向にブレはなく、今日も前編ベースに後編をお届けしようと思います。もともと想定していた内容に今回の鳥取訪問などで得た確信(ちょっとオーバー)をトッピングしたかたちです。しっかりとエビデンスベースで書くのは大変なので、概ねの立論にあまり裏付けのない提案を乗っけたというレベルであると先にお断りしておきます(言い訳)が、結論から言うと、鳥取県主導で一次産業従事者全員に簡易なスマートウォッチを配布し、健康管理と生産性向上につなげてはどうかという提案です。シンプルといえばシンプル。何そんなこと?といわれればうなだれるしかありません。でも、スマート農林水産業の一環として「人の命を守る」ことにも鳥取が目を向け、先進事例になれるとしたらそれは素晴らしいことという真面目な思いです。

梅乃井さんにて 目にも舌にも絶品でした

提案の理由は、アンバサダーとして訪問させていただいた何人かの農家さん酪農家さん、その関係者の様子から一次産業がいかに「孤独で過酷な労働」であるかをあらためて知ったことにあります。西瓜の育成や収穫では、炎天下、一日に何度も家と畑を往復しなければならないと聞きました。ネギやトウモロコシを栽培している農家さんも広大な農地を少ない人数で管理しているとのことでした。らっきょう畑では、高齢者主体の、1年をかけた育成の中で熱中症で倒れるような人も中にはいるとの話でした。海の上、海辺、畑、田圃、牛舎、豚舎、鶏舎、魚市場、生鮮市場、山間部、、太陽の下で寒空のもとで、多くは高齢者が労働集約的に働いているのが一次産業の実態でしょう。とくに鳥取県は人口密度が低く、働く現場においても人と人の物理的距離があり、誰かの異変(具合わるそうとか意識がないとか)に気づきにくいということはないでしょうか。いま簡易なスマートウォッチは数千円で購入できます。体温・脈拍・活動(休息)状況・時間の経過などを検知してアラートを発したり、然るべきところに緊急通報したり、最低限の機能でよいので使いやすく頑丈なものを官民で開発して関係者全員に配布。ネットワーク環境を県下にくまなく整備するのは非現実的なことかもしれませんが、ワーケーションや移住促進を唱うならその意味でもネット環境の充実はマストでしょう、可能な限り広範囲を携帯電話基地局でカバーしていくことは重要です。安価なスマートウォッチの配布と通信網整備のセットで県民の命を守り同時に生産性を上げる一見単純な方法ですが、鳥取県発で全国に普及していけば素晴らしいと思うのです。

もうひとつはDAOです。これは前回(8月)にも書きましたが、日経ビジネス11月28日号が「Web3の正体 始まったデジタル独立運動」を特集していて、そこに新潟県山古志村が特産の錦鯉のNFTアートを「電子住民票」として販売し、メタバースとしての「デジタル村民」による村の運営をすすめていることの記事があります。日経ビジネスがこの内容を記事にするのは今年2回目なので、国内の自治体がDAOを採用している事例はまだほかにないのかもしれませんが、傾向として今後拡大していくだろうことは述べられています。現下の物理的関係人口創出、賑わい呼び込み、空き家の活用なども大切なことではありますが、こうしたWeb3の観点からデジタル関係人口を増やしていくことにも自治体はもっと注目していくべきではないでしょうか。

隈研吾さん設計の砂丘展望カフェ 素晴らしい!

余談ですが、県下のどこからでも天の川が見える(地上の灯りが少ないから)ことを鳥取県が「星取り県」と称していることに、僕はすこし幻滅しています。もし言うなら「それくらい幸せなライフスタイルのあるところ」と言い換えるべきで、そうでなければ多くの人の心に響くことはないのではないかというブランディング視点からの洞察(疑問)が自治体職員から自然に生まれてこないところにある種の限界を感じてしまうのです(すみません)。JR鳥取駅を隈研吾さんのデザインにできないか、そこにある観光案内所に関係人口さん相談デスクを置いてはどうか、県や市が発行する膨大な観光パンフレットを一流のアートディレクターに一度整理してもらってはどうか、魚港であれ大山の畑であれ山間部であれ、アウトドアで美味を堪能できるような市民運動をはじめてはどうか、関係人口さんマッチングアプリを開発してもっと出逢いの効率性を高めてみてはどうか、、などなど愉しくて新しいアイデアはまだまだたくさんあるはずです。スマートウォッチもWeb3もそれらのひとつに過ぎません。

「トットリ君にぺけぺけを」は今回で(たった3回で)終わることになると思います。もうたぶんアンバサダーとして鳥取にうかがうことは無いだろうから。と言いながらさらっとまた「関係」してしまうかもしれないけど、それはそれでまあお許しくださいまし。今回、鳥取県(のみならず福井県も富山県も)についてさすがにずいぶん知識を蓄えさせてもらったのでもうアタマの中では立派な関係人口さんの一員であり、「トットリ君」は僕にとってはなんか従兄弟くらいの距離感で気になるやつとして据えられているのですからね。というところでkatoさんのnoteはこれにて一旦おしまいです。お付き合いありがとうございました。そして高いところからの勝手な発言のかずかずどうぞお許しください。みなさまよいお年をお迎えください!

 #地域ものがたるアンバサダー
#鳥取県アンバサダー
#トットリ君

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