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【中国語】日常会話とビジネス会話は、どこが違う?


共通点はある?


タイトルで違うんだぞという感じで書いているので、意外に思われるかもしれないが、実は共通点もある。下記の通り。

①止まらずに連続で文章を言えるか言えないか
②100%完璧に聞き取れる必要はない
③主語を抜いてはいけない
④相手の名前を必ずつけて会話する

①については、ここが初心者を脱することができるかどうかのポイントになる。長い文章を一回で全て言うことは上級者にならないと無理。如何に簡単な文章を連続して言えるかどうかが重要である。

②に関しては、聴いて分からなければ躊躇せず相手に聞き返すことが重要。中国語を母国語とする人口は多いが、母語は各地の方言であることが多い多種多様な社会、それが中国。お互いに訛りの有る中国語を喋るのは当たり前の話。

なので、お互いに聞き返すことは日常茶飯事であり、そこでしっかり聞き返すことが意思疎通を行う上で非常に大事な事である。

③は日本語話者にありがちな間違い。英語もそうだが、主語が抜けると誰の話をしているのか全く分からなくなる。どんなシンプルな会話でも主語が抜けると途端に「??」となる。

④についても、③同様で、誰に話しかけているかを明確するにあたって、必ず習慣づけた方がいい。また、相手に重要感を与える為にも必要。


さあ、ビジネス会話との違いはどこにある?


ここからが本題である。日常会話との違いは下記の通り。

①「时间就是金钱」(Time is money, my time is money.)
②ビジネスで多用する主語は「我们」
③失礼な言葉は厳禁(子供言葉等)
④ビジネスなので当たり前のようにお金の話をしなければならない

これを見ただけで怯む人もいるかもしれない。そう、怯んで当たり前である。「お金」がかかった話をするのがビジネスなので、日常会話とは求められるものが根本的に違うというのがお分かりいただけると思う。

①時は金なり、である。もう言うまでもないであろう。ビジネスは相手ありきで進むので、相手との会話を瞬時にキャッチボールしていかなければならない途中で頻繁につまったり、ずっと黙り込んでしてしまう人は、ビジネス界では全く相手にされなくなる。この点は、友人との日常的なつきあいと比べるとかなり厳しくなる。

相手が、わざわざ自分の語学レベルに合わせて喋ってくれることなどまずない。私がアメリカ人顧客を担当していた時は、私の英語のレベルがどうであるかはお構いなく、彼らネイティブのスピードで怒涛のように話しかけられ、こちらのレスポンスが遅くなったり、つまったりすると舌打ちはするわ、「what the fxxk」は連発されるわ、とにかく厳しかった。

また、Time is money.を頭で理解してはいても、人様の「My time is money.」という概念がない残念な人は多い。用件をメールで送ってきているのに、すぐに電話をかけてきて「メール読みましたか?」だの「メール送ったので今すぐ見てください!」とか意味不明である。人の貴重な時間を奪っていることに気づいていない。まあ、この手の人間は語学云々以前の話なのでここではもう言うまい。

②については、日常会話が「私」(我)と「あなた」(你)中心であるのに対して、会社を代表して取引先や顧客と話をするのだから、必然と「我们」となる。自社について日本語で弊社にあたる「弊公司(敝司)」とかは使わなくてもいいが、相手先の企業については「贵司」「贵公司」は使えるようにしておきたい。

③当たり前であるが、お金をやりとりする以上、子供のような会話をすることは許されない。一社会人として、相手を敬い、失礼のないような喋りをすることが求められる。初級〜中級レベルの人はここでつまづくことが殆ど。あなたは「你」ではなく「您」を使う、頼みごとをする時は「麻烦〜」「烦请〜」(書き言葉)等を使い、「请〜」一辺倒にならないよう表現方法の幅を広げておかなければならない。

④売買両方において、必ずお金の話をしなければならない。初級者の「多少钱?」や「能不能便宜点?」などのレベルから脱却しなければならない。ただ価格を聞くだけではだめで、丁寧な聞き方が求められる。「不好意思,我想了解(咨询)一下〇〇的价格」等々…


今回はここまで。では、ゼェーウェー!(上海語でさようなら、再会)

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