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どこでも野菜栽培を行う人達と中国人の食への固執


私は野菜が食べるのが好きである。(生は殆ど食べない)

青野菜はほぼ毎日と言っていいほど食べている。

毎回妻の実家に帰ると、義母がどこから持ってきたのか分からない野菜を、大量に家に持ち込んできて料理を始める。どこから持ってきたのかというと、「自己种的」(自分で栽培したもの)と言うではないか。

いつも義母の後ろについて野菜を栽培している場所にいくのだが、毎回と言っていいほど植えている場所が違う(笑)義母が言うには、空き地やどこか空いている場所で野菜栽培に即していればすぐに種などを植えるという。

日本だと普通にあり得ない話だが、どこの人の土地かも分からぬ場所にどかどかと入り込んで野菜を栽培するというこのような例は、中国の農村に行くと枚挙に暇がない。最後に行った時は、枝豆を栽培している場所がこれから幼稚園を建設する予定の空き地だった(笑)

よく耳にするのは、「浙江人很会种菜」(浙江省の人はやたら野菜栽培を行う)というフレーズである。これは浙江省の田舎に行くとめちゃくちゃ顕著なのだが、国道や県道といったところから、果てはガソリンスタンドの中であったり、人の家の庭であったり、「ここぞ」という場所には必ず何かしらの野菜が栽培されている(笑)

これには毎度のことながら驚かされる。彼らは別にそれらを栽培して売ってお金にしようと思っている節はない。あくまで自給自足的な考えに近いかもしれない。彼らは何故にそこまで野菜栽培に魂を込めるのだろうか。

https://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_11029911

在两千五百年前的《诗经》战国末期《吕氏春秋》、汉初《尔雅》等
典籍中都有所记载并且把一些种植心得记录下来,得以传世如《史记》《汉书》《氾胜之书》《南方草木状》《齐民要术》《王祯农书》《本草纲目》等都记录着有关蔬菜的一些种植内容

この記事を読んでもらうと色々面白いが、2,500年前の「詩経」や「呂氏春秋」等古典に既に野菜栽培の心得とは、みたいな記載があることだ。中国人は大昔から野菜などの食物をどのように栽培するのか、どのようなものが人間が食べれるものなのかを熱心に研究していたことがよく分かる。

衣食足りて礼節を知る、という春秋時代の斉国の宰相管仲の言葉があるが、昔は食べることすらままならなかった時代が長かった。戦乱で世の中は混乱し、明日をも知れぬ我が身、食べることに固執するの極自然なことであろう。

私も老いたら自分で野菜栽培を行ってみようか、とふと考えたが、やはり向いてなさそうなのでやめておく。


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