ことりん

京都在住、大学院で現代アートを学び、現在は博士課程。西陣をケーススタディとしたアートプ…

ことりん

京都在住、大学院で現代アートを学び、現在は博士課程。西陣をケーススタディとしたアートプロジェクトを研究中。仏教美術ファン、狩野派と長谷川等伯ファン、最近ではアピチャポーン・ウィーラセータクンがお気に入り。ダンスや映画も大好きで、22世紀の仏像作家を夢想する日々。

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サイトスペシフィックな省察

    田村友一郎|テイストレス「やられた!」 2021年6月13:00開演の田村友一郎(以下:田村)による「テイストレス|TASTELESS」開始数分で心中での叫び。会場に流れるBGM(導入音楽?)の巧さに、先ず心を掴まれる。心地よい音響と、これからの世界へ誘われる期待と「不

    • ピピロッティの眼はわたしの花園    # HER EYE IS MY GARDEN

      2021.04.06 tue. - 06.20 sun. ピピロッティ・リスト(1962—)の回顧展「あなたの眼は私の島」YOUR EYE IS MY ISLAND 今回の展覧会はコロナ禍の影響を受けてピピロッティ自身を含めて来日は不可能となり、設営は精密なフローと設営図のもと、webを通じたやり取りを行い、日本側スタッフで行われた(それらのプロセスは展覧会の公式HPで

      • 杉本博司#1             東西の交錯ー安土桃山とルネッサンスの夢の接続

         杉本博司(1948年〜;以下杉本)は稀有な才能であり、人物である。 国際的に高く評価されている在命のアーティスト、写真を始点に、彫刻、インスタレーション、建築、執筆、料理、伝統芸能、と多岐に渡る才能だけではない。「人間とはどこから来たのか」、更には「生命」が誕生したその現場に立ち戻り、その起源を「意識」「気配」を切り口に、科学的な検証を基に時間と空間を串刺しにしながら「歴史と存在の物語」という壮大なテーマを提示し続けているからである。                   美

        • 「ヤン・ヴォー ーォヴ・ンヤ」       歴史と記憶の痕跡を可視化し、 「現実」を宙吊りにする静かな復讐                      :2020/06/02~2020/10/11      国立国際美術館

           昨年末あたりから騒がれ始めた流行り病が、ここまで長引き世界を一変させるほどの影響をもつことを誰が予想しただろうか。確かな情報も対処法もない状況でのパンデミックの本当の恐怖を、SFでもなんでもなく、徐々に肌感覚で感じ始めた人生初の体験を経て現在に至っている。  このnoteはコロナ禍が主題ではない。社会全体に及ぼす影響の大きさはアート界にも様々な位相で現れ、展覧会やアートマーケット等の中止、延期、縮小から作品の提示方法や制作手法そのものまでに至る意識と手法の変革、思考のアッ

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