トリシュナーの声 No.4
愛された記憶というものは
産まれてから息絶える時まで忘れないらしい
だから人は愛を分け合っている
わかりきったことだと
気持ちに蓋を閉めて
今日も私は底をつきそうな愛を
分け与えている
優しくそっと
分け与え続けている
この愛は今まで親に祖父母にもらったもの
この愛は
友人
教師
近所に
住む人にもらったもの
分けて分けて分けて
もう足りない
愛がほしいなんて言えないから
甘えたいなんて言えないから
私に愛を分け与えてくれる人に出会えたなら
私の枯渇しそうな
愛を知ってほしい
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