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冥鈴・2011

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2011年に書いた詩
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記事一覧

【冥鈴】灰鳥

流れる時間の速度に
自らの老いを認め
周囲からの期待に
外れてしまった現在を責めた

灰色の羽を持ち
孤立した、湖の中
仕様も無い限界を決めつけ
人生における可能性を
徐々に破壊していたのだ

他人の幸福等
考えられる程
私には広大な心は持ち合わせて居らず
過ちから学ぶ責任の重さ
過去の 自分の軽薄さ

身で思い知る事は
きっと私は独りなのさと

【冥鈴】苦痛の世界

煌めく光が眼に沁みる

窓から入る冬の風が

孤独を一層強調するものとし、

特定の季節を拒み
疎んできた私の
頭に厭世の種を撒く

思い出す冷たい記憶は
貴方の手と心
街の視線 温かいフリをした
偽善の広告

きつと苦しいのでしよう
私を見張る二つの瞳が
あらゆる場所でも
私を見つける二つの瞳が

如何して逃げようか
怪しく伸びる一筋の長い道から

もう我慢する所作も忘れた
貴方の言葉に舌を噛み

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【冥鈴】重すぎる愛

出来過ぎた愛は
宇宙をも狂ほす

雨を恨み
刻を戻せと嘆いた街。
大阪。

御堂筋を走る車内で
いつもの音が鳴らぬのが
私の内臓を引き掴み
激しく、情意を
揺するのだ。

奴の手で
私が私の首を締めた。
いっその事、引き裂いてしまえ
もう戻らん様にと
思い出す事もない様にと。

古いBAR
苦い酒の味
此れを啜る度
私はあんたを浮かべるんだ。

もう返す言葉も無いんだ。
あんたに与える隙も無いんだ

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【冥鈴】彷徨う刻

保管用・2011年に作成

言葉を集めた

収集のつかぬ
行き場のない言葉を

溜める為

この場所を借りる。

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深まる謎は
数奇な事柄を呼び寄せて
時に君を憂い
僕を育てた。

常に探して来た言葉は
過去へ行く途中に潜む
扉の鍵に成り
其の過程に僕を嫌う者達が居た

排除し、更に心からも排除し、
そうして
恐怖から身を隠す術を得たが、
其の先に残ったのは

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