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一貫性の原理(コミットメント)

今回は、一貫性の原理について考えていきたいと思う。この一貫性の原理とは簡単に言うと、人は何かしら決定を下すとその決定した物事と同じように行動してしまうことである。例を言うと、僕がこのアメリカ大統領選挙でバイデン氏を支持すると決定を下すと、たとえ途中でトランプ氏を支持したいと思っても、バイデン氏に決定したから、そのままの意見を通してしまうことである。この一貫性の原理を誘発しているのがコミットメントである。コミットメントは自分の立場を明確にはっきりさせるとこである。このコミットメントはとても強力である。理由として、自分の内部からも外部からも決定させることが可能であるからである。自分の中で意思を決めて実行する(内発的)のはわかりやすいが、この外部の誘発は特にセールスマンがよく行っている手口である。相手の意見を強制的にコミットメントさせることで誘導して、気が付けば自分が納得せずに買ってしまうことである。マーケティングではこれを段階的要請法といって、最初に小さなコミットメントをさせて、その後に大きなコミットメントをさせる方法である。このようにコミットメントには様々な効果があるが、これからコミットメントの利用方法について考えていきたい。

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まず、コミットメントをより強力にする手段がある。それは行動し、次に人前で発表し、最後に努力することである。例を挙げると、自分がこれからダイエットをしたいと思い、3か月で10kg痩せると決意したら、まずダイエットする準備をして、そこから友達や家族に宣言して、努力することである。このような仕組みをつかうと、なぜかダイエットをやめることが出来ない環境になっていることが分かる。これがコミットメントの根本である。このようにコミットメントを利用することで自分で自由に自己イメージを変えることが出来て、一貫性のある人間になることが出来る。しかし、一方で外部からもコミットメントが発生して、自己イメージを変えられることがある。車を買いに行ったときに本当は予算が200万円であったが、セールスマンの人に勝手に違う少し高い車を紹介されて、この車の長所を紹介されてどうですかと聞かれたときに思わず、「良いですね。」と答えたら、この車を評価しているようなコミットメントになっているため、断ることが難しくなって、結局自分の買いたいものではなく、高い車を買ってしまうという例もある。多くの人は買うときに断ればよいと思っているが、このコミットメントを変えると、一貫性のない人間であると判断されて、返報性の原理の時と同様に、社会集団から排除されたり、裏表があると言われて、嫌われてしまう。

このようにコミットメントにはメリットだけでなく、デメリットもある。自分の意志でコミットメントするのはとても良いことであるが、人にコントロールされて自己イメージを変えられることはとてもよくないことである。その防衛法はどのときにコミットメントを利用するか考えることである。例でセールスマンの車を買うときの話をしたが、その時に自分の意思通りに物事が進まなかったときに一回、「この車は本当に買いたかったのか」と考える必要がある。必要で中れば、自分の意志でその相手にコントロールされていたイメージを自分の力で変える必要がある。また、この罠は高齢な人ほど引っかかるため、注意する必要がある。オレオレ詐欺とかもこのコミットメントの力を使っている。まとめると、コミットメントは自分次第で変えることが出来て、相手に誘導されている時は一度考える必要がある。


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