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好きなことしてたら人生こうなった

現在僕は、一般社団法人72時間サバイバル教育協会の代表理事、株式会社ココロの代表取締役、未来を創る100人会議のプロデューサーなど数足の草鞋を履いている。

若かりし頃の自分は、まさかこんなことになっているなんて夢にも思っていなかった。

学生時代は、バンドやったり、いろんなバイトしたり、サッカーサークル入ったり、勉強はほとんどせず、とにかくやりたいことをやって「楽しく生きる」を信条としていた。

大学2回生の時に、サークルの仲間とチャリで大阪から北海道まで行き、旅の楽しさに目覚めた。

大学5回生(単位が足らんくて留年した)の夏休みに、ヒッチハイクで北海道一周の一人旅をしていた。

この旅での出会いが、11年後に株式会社ココロを立ち上げるきっかけになっている。

寝袋と、20ℓくらいのリュックサックに最低限の着替えを入れた、行き当たりばったりの旅で、寝床は、スーパーの軒下、駅舎、たまに500円程度で泊まれるライダーハウスに泊まっていた。

その旅の途中、屈斜路湖の川湯のライダーハウスで、今でも仲良しの親友Sと出会った。

Sとは関西に帰ってからも、台風の中チャリで野宿旅をしたり、インラインスケートで琵琶湖一周したり、20時間耐久でどこまで歩けるか、などよく一緒にわざわざしんどいことにチャレンジをした。

就職活動は、たまたま就職セミナーで見かけた面白そうなことをしている中小の広告会社を受けたら、トントン拍子に内定が決まり、一社で活動は終わったので、遊ぶ時間はたっぷりあった。

ところが、Sたちと3月に野沢温泉に卒業旅行に行っていた時に、自宅の母親から旅館に電話が掛かってきた。(その頃は携帯は無かった。)

内容は、内定していた会社から電話があり、なんと資金繰りが悪化して倒産したらしいよとのこと。

「とりあえず旅行楽しんで帰ってから考えるわ」と答え、不謹慎にも「やったー、これで就職先を探すふりしてもう少し遊べる!」と思ったのを覚えている(笑)。

しかし帰ってきてから間もなく、その会社の取引先だった会社から電話が掛かってきて、うちに来ないかとお誘いいただいた。

当時は、じっくり就職先を探しながら、もう少し遊ぶ気満々だったので、「もう少し考えます!」とやんわり断ったが、「まあ話だけでも聞きに大阪営業部においでよ」と言われたので、ほんまに履歴書も持たず話だけ聞きに行った(笑)。

そしたら3日くらいして、「採用が決まりました!」と電話があり、すかさず「いや、僕まだ行くって決めてないんですけど!」と答えた(笑)。

当時の部長から、4月の頭から広島で研修があり旅費も日当も出すし、それでイヤやと思ったら辞退してくれてもいいしと言われ、「お、辞退してもいいんなら行ってみようかな」と行くことに決めた。

当時の僕に出会ったら、世の中と上司を舐めんなと殴ってやりたいです(笑)。

研修では社員の皆さんが良くしてくれて、同期たちとも仲良くなって、大阪営業部の上司とも仲良くなって、居心地が良かったので、そのままお世話になることに決めた。

社会人2年目のある日、Sが面白そうなバイト見つけたと、チラシを持ってきた。

当時はまだ知名度があまり無かったラフティングのガイド募集チラシだった。

トレーニングでしごかれ、何とかガイド試験に合格してからは、平日は会社員、土日は副業でガイドという生活が始まった。

会社員としての仕事は、お客さんの無理難題を聞き、そのせいで納期に追われて毎日サービス残業と、超忙しかったが、楽しんで仕事をしていたので、営業成績もそれなりに上がっていて、7年目には大阪の有名なテーマパークの正面入り口にある地球儀についている文字を受注したりもした。

ところが、納品が終わり無事オープンした後、ふと「もう大阪でこれ以上デカい仕事無いんちゃうかな」と考えた。

ようするに燃え尽きた(笑)。

そして何か新しいことをしたいと思い立ち、その1年後に特に次の仕事を決めずに退職を決めた。

お世話になった親しかった上司とは今でも時々連絡を取り合って、飲みに行ったりしているので恨まれてはいないはずだ(笑)。

退職の噂を聞いて、ラフティングガイド見習の頃によく一緒に四国に行ってた親友の大道芸人ミスターオクチが連絡してきて、「パフォーマーの派遣をする会社を仲間と興すから手伝ってよー」と誘いを受けた。

「ええでー」とあまり深く考えず即答し、成り行きで手伝うことになった(笑)。

その後、2年間はいろんな仕事をいっぱいやった。

気が付けばマジシャンしてたり、占い師してたりもした(笑)。

特に占い師としてのキャリアは、今やっているコーチングにも活きている。

ある時、道頓堀に新しい商業施設が出来ることになり、その中に小劇場をオープンするから、パフォーマンスショーとかをプロデュースして欲しいと依頼が来た。

もちろんお引き受けし、大道芸、マジック、ダンス、漫才、落語など、パフォーマーをたくさん集めて観光客向けに30分くらいのショーを定期的に開催することになった。

そこで出演してくれてた若手芸人から、「僕らネタを披露する場が月に数回しか無くて…」と悩みを聞いたことで、じゃあ場を用意しようとなり、1日8回公演の過酷なお笑いライブを定期的に開催することにした。

当時はテレビでお笑い番組が全盛期を迎えてたので、これが当たって一時期は結構稼いでいたのだが、毎回ライブ後とかに芸人を飲みにつれていってほぼ使い切ってた(笑)。

当時の僕に出会ったら、ちょっとくらいは貯金せえと殴ってやりたいです(笑)。

そのうち、出演してた芸人が同じようなライブを自分で開催したり、他のプロダクションも参入してきたりしたので、芸人がネタを試す場をたくさんつくるという自分の役目は終わったと感じ、2年くらいでサクッと手を引いた。

今でも当時の芸人たちの何人かは時々飲みに行ったりしてて、また一緒に何かコラボ出来たらいいなと思っている。

で、この先どうしようとなった時に、「やっぱり自分はアウトドアが好きやからそれを仕事にしよう」と思い、2006年に株式会社ココロを設立した。

設立初年度は売り上げ100万くらいしかなく、どうなるかと思ったが、過剰サービスを続けていくうちに、リピーターさんがどんどん増えて、順調に売り上げは伸びつつあった。

ところが会社設立5年目の3月、あの震災が起こった。

夏を越すまでは会社が忙しくて、現地には行けなかったが、繁忙期が終わり、東北にボランティアに通い始めた。

色んなボランティアを経験した後、ふとアウトドア業界にいる自分にもっと出来ること無いやろか?と考えた。

現在、僕は大阪を変える100人会議というソーシャル団体の世話人も務めている。

その100人会議のメンバーと2012年の分科会の中で、キャンプを通じての防災教育をやろうという話になった。

そして立ち上がったのが、72時間サバイバル®キャンプというプロジェクト。

翌年には、一般社団法人72時間サバイバル教育協会として法人化した。

手探りで始めて、ふわっとやってたので、今改めて設立当時に僕がやっていたプログラムを回顧すると、何をゴールにしてたのかが見えへん(笑)。

2泊3日のキャンプを推してたけど、年間に何回開催出来て、何人参加して、と冷静に考えたら、全国で自ら考えて行動出来る人を増やすという目標を達成するまでに僕はこの世にいないことに薄々気づく(笑)。

でも色んな失敗をしたからこそ、今があるのは間違いない。

2016年に代表理事になり、体験学習プログラムの構築に着手した。

・出来るだけ参加のハードルを下げる。

・学習を継続したくなる仕組みを作る。

・何がゴールなのか、何のためにそれが出来たらいいのかを、子どもたちがイメージできるようにする。

・子どもたちが主役の減災システムを作る。

ということを頭において作ったのがサバイバルマスター®認定制度だ。

これを運用していくために、公式テキストが必要だと思ってた時に、太郎次郎社エディタス様とご縁があり「もしときサバイバル術Jr」を出版した。

ちなみにその翌年には、図書館向けの豪華4冊セット「めざせ!災害サバイバルマスター」も監修者としていろんな仲間に協力してもらい出版した。

サバイバルマスターのプログラムについては、また別で解説するが、このプログラムを運用し始めたタイミングで、ありがたいことにメディアにも定期的に取り上げて頂けるようになり、指導者や賛同者も少しずつ増えてきた。

2020年2月には自分で考え、動くための防災BOOK「車バイバル!」も出版した。

色々とソーシャルなことに関わっていくにつれて、他にもこんなことをやったら社会が良くなるんじゃないかということが、溢れてきた。

2019年にプレイベントを経て、2020年に未来を創る100人会議という団体も立ち上げた。
ハッピーな未来を実現するために、地球や社会のことを主に中高生が自分事として主体的に考えるというプロジェクトだ。

これからの展開は、ワクワクするような学びの仕掛けづくりをして、地球平和を一緒に考えてくれる仲間を増やしたいと思っている。

これまでを振り返ってみると、ほんまに偶然の出会いが自分の人生を左右してきたなとしみじみ思う。

他にも水面下で動いているプロジェクトがいくつかあるが、それらも全部そうで、素敵な人が、また別の素敵な人を繋いでくれてる。

新しい出会いがあったり、離れたり、また再会したり、偶然に見えてるけど、自分がこんなことしたいと思った時に、そんなフェロモン的なものが出てきてて、必然的に引き寄せ合ってるんかもしれん。

しらんけど(笑)。


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