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タイで財布を無くしたら、タイのおばちゃんの優しさに触れた話

「日本人女性がブラジルの少年の、ゲームボーイの起動を助けた」記事を読んで突然、記事を書きたくなり、深夜12時にキーボードを叩いております。

その記事には日本人女性の優しさによって、結果的に素晴らしい体験をされていた話が書いてあり、私もタイで体験した優しさをネット上の方々にシェアハピしたいと、優しさの連鎖が起きてしまったわけです。

私がタイに行ったのは去年の夏、もう一年前です。目的はなんとなく人生が停滞していたので、短期間海外に住みたいと思い、物価が安くて、時差の少ないタイを調査しに行きました。結果日本が良過ぎたので、ずっと日本にいます。(海外行くたびに日本の良さを実感しています)

タイには5泊滞在したのですが、その中でも一番心に残っている「あるおばちゃん」の話をしようと思います。

おばちゃんは、僕らが、タイ滞在4日目に宿泊した宿のオーナーです。長期宿泊できる場所を探していたので、ホテル代がかなり安く、僕らが行ったときは一人800円くらいでした。今はもう少し高くなっているみたいですが。

その日僕らは、世界遺産のアユタヤを見に行っていました。タイ市街での移動は基本的にはタクシーを使っていました。タイでの移動は原付の後ろに乗せてもらうのを思い浮かべる方が多いかと思いますが、荷物が多かったのと、日本に比べると安かったので、タクシー移動をしていました。

タクシードライバーに行き先を伝えるのが結構大変で、簡単な英語(数字程度の)もわからない方も結構いて、発展途上感を感じたのを覚えています。

アユタヤには3時間かけてバンコクから電車で行ったのですが、その話はおいといて…

アユタヤ遺跡

アユタヤ遺跡から帰ってきた後に、おばちゃんがオーナーの宿に到着しました。時刻は午後7時で、雨が降っていたのを覚えています。宿は値段の割にタイの中ではとても綺麗でした。

疲れていたので、シャワーを浴びて、夕食を調達しにいきました。その日は簡単に済ませようと思って、近くのコンビニでカップラーメンを書いました。精算を楽にするために基本的には、一緒に行った弟が食費を出していました。

宿には屋上があり、バンコクの汚い空気を感じながら、タイのよくわからない辛めのカップラーメンを食べてました。味は微妙でした。

その後明日の用意などをしていた時に気がつきました。

「財布がない…」

荷物をすべてベットの上に並べましたが、財布がない。近所の歩いたであろう道を頭の中で思い返して、歩きましたが、日が落ちている上に雨。見つかる気配すらありませんでした。

一旦宿に戻って、受付にいた若い青年に財布を無くしてしまった胸を伝えてました。青年はあまり英語が得意ではなかったので、オーナーを呼んでくれました。そこでおばちゃんとの初対面です。

タイでは僕らが持ってきたクレジットカードが使えなかったので、現金がないととても困ることを伝えると、初対面なのにとても親身になって財布を探すことに協力してくれました。

その時はもうすでに深夜2時くらいです。おばちゃんは僕らの今日の行動などすべて聞いてくれて、とりあえず警察に紛失届を出しに行こうと深夜に車を走らせてくれました。

30分くらい車に揺られた後、警察署につきました。警察の方も残りの滞在日数が1日と少しくらいしかなかったので、「見つからんだろ」と諦めムードでしたが、おばちゃんは僕らの日本の住所など聞いてくれて、警察の方に丁寧に通訳して伝えてくれました。雨もすごい強くて絶望が凄かったのですが、おばちゃんの行動で、心が楽になったのを覚えています。

警察署から宿に戻り、少し話しました。深夜4時くらいだったと思います。あと考えられるのが、タクシーに忘れたことでした。Grabというアプリを使っていたので、タクシー運転手とアプリを通じて連絡が取れるような仕様でした。運転手の連絡先も記載されていたので、おばちゃんがアプリ経由ではなく、メールで連絡してくれました。もうクタクタだったので、おばちゃんに感謝を伝えてそのまま寝ました。

次の日の朝、チェックアウトギリギリまで寝て、10時頃に宿を出ようとしました。見つかっていないだろうなと思って、そのまま宿を後にしようとしたら、おばちゃんが出てきました。

とりあえず座れと言われて、荷物を置いて座りました。宿の一階はカフェになっていたので、無料でコーヒーを出してくれました。(どれだけいい人なんだ)

おばちゃんから、いきなり

「財布あった!」

と伝えられました。おばちゃんの満面の笑顔をとても覚えています。どうやらタクシーに忘れたみたいでした。

でもここで問題が、タクシー運転手が宿まで来るのに1時間くらいかかると言っていたのですが、通常のタクシー料金の10倍ほどの料金を提示されました。理由は「勤務時間外に働くから当然のことだ」と…

おばちゃんはとても怒っていました。

「He is crazy. There are many poor people in Thailand, so please forgive him.」

僕らは、提示された金額を払ってでも、財布が帰ってくる方が嬉しかったので、払うと言いました。おばちゃんは納得いってない感じで、その場でタクシー運転手に電話してくれました。

タイ語で少し言い合っていましたが、おばちゃんは

「もう私が取りに行く。」

と言いました。流石に悪いので、断ったのですが、

「せっかくのタイ旅行を嫌な思い出にさせたくない。今日の予定があるんでしょ。」

と。こんな人いるんだなと、なんか財布なくして逆に良かったとさえ思いました。(よくない)

おばちゃんに感謝とビッグハグをして、お別れしました。

そしてその日の夕方、僕らの次の宿まで財布を届けてくれました。最終日だったので、高いホテルに泊まっていたので、ちょっと気まずかったです。

おばちゃんにその場で、財布に入っていた2万バーツ(1万円くらい)をあげました。おばちゃんの性格上、案の定受け取ってくれなかったのですが、無理やり押し付けました。

最終的には従業員に分けるよといっていました。

以上「タイで財布を無くしたら、タイ人の優しさに触れた話」でした。

この記事を読んで優しさをシェアしてくれたら、とても嬉しいです。

僕とおばちゃんと受付の青年 at 高いホテル

おばちゃん、いい思い出をありがとう!!!

PS: タイ人は盗電しまくるので、電線がすごいことになっているの写真。 (記事最上部)


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