初心者マークの宝塚「星組「ディミトリ ~曙光に散る、紫の花~/JAGUAR BEAT」

わたくしは日々、毎瞬毎瞬、選択をしています。
朝ご飯、何を食べようかな~から、その後の道筋を決めるような大きな選択まで、その選択がわたくしの人生を決めていっているのです。

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星組「ディミトリ ~曙光に散る、紫の花~/JAGUAR BEAT」

を観てきましたよ。
唯一持っていたチケットが中止になり、途方に暮れていたところ
ありちゃん(暁千星)会に入ったお友達にお誘いいただき無事に観劇できました。
ありがたや~。

作・演出は生田大和先生。
生田先生はわたくしの中では良い生田と悪い生田があります(すんません)
今回は良い生田じゃなかったけれど悪い生田でもなくって、
良い生田寄りの生田先生でした(なんのこっちゃ)

原作があったからというのもあるかもですが、
原作を読んで公演は2桁!ほど観ているお友達が言うには「あっさりした原作を宝塚風味のドラマにした生田先生すごい」とのことで、
未読のわたくしでも、ちゃんとしたドラマになっていたと思うし、
何しろ「なんだこのすっとこどっこいなハナシは」って思う作品が多い宝塚の中で、かなりストレスなく観られて、さすが生田先生だなー好きです、はいって感じでした。

が。
ちょっと物足りなさは感じました。
いや、ちょっとじゃなくて、大いに、かなぁ。

以下、完全に超絶個人的好み爆発の感想を書きますので
「あたくしの大好きなこの作品に物申すなんて不届きものめが!キィィィ!」となる方は、どうぞ読まれませんように・・・・。


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わたくし、基本的に「あらすじ芝居」というのが苦手です。
こういうことがありました、それでこうなってこうなって泣いて笑って、終わり!
って感じでサラサラ~~っとまとめて進める作品を書かれる先生、いらっしゃて、そういうのあんまり面白がれません(好みの問題)

でも今回は、そこまでではないけれどそれに近い感じになってしまってる気がして、深く感じられるはずのところ、その手前で感情がストップしてしまい
会場内すすり泣きが聞こえる中、冷静になってしまいました・・・。

もうちょっと深く書き込みしてほしかったです。
いや、別に「なんでコノヒト、こういう事になっているかさっぱりわからん」みたいなのは全然なかったんですけれど、もっと書き込んでもらえれば
感情移入できるのになぁって思ったのです。

以下、例えばこんなところを書き込んでほしかったを羅列します。

・ディミトリは最初からルスダンをとっても愛しているのはよくわかる。
でも、結婚することは絶対にできない、という悶々はもうちょっと描いてほしかった。
耐え忍び、影で彼女を見守り愛す。
それは思いがけず結婚することができた後も同じ。
そういう姿をもっとしっかり描いてほしかったです。
ことちゃん(礼真琴)の演技が深かったからいいちゃあいいけれどさ。。。。

・とにかくルスダンを愛しジョージアを守りたいディミトリは
ルスダンにジャラルッデイーンとの婚姻を勧めるわけですがそれをルスダンは断る。
その女王としての覚悟を知ったディミトリは、自分の命と引き換えに
命を救ってくれた信頼しているジャラルッディーンを裏切るという選択をします。
この2重ともいえる苦しい選択、覚悟の選択をする場面ももう少し重くドラマティックに描いてもよかったのではと思います。

・ディミトリからの手紙を見たルスダンの心情も、アヴァクの心の動きも
もうちょっと丁寧に表現してくれてもよかった気がします。

***
もちろん観ていてわからないわけではないのですが、そこを表現することが
演劇の良さなんじゃないかなと、わたくしは少なくとも宝塚ではそういうものを求めているのですよ(;^ω^)

人は日々選択をしているけれど、人生をかけた選択をしたときに
時にそれは大きな代償をはらったり悲劇を伴うことだってあるし、
誰かの心を傷つけてしまうこともある。
それでもそうしないではいられなかった。
だからそれは間違っていたとしても誰になんと言われようとも尊いものでもあるのだというドラマがわたくしは好きなんですよね(笑)

なもんで、上田久美子先生の作るドラマが好きだし、生田先生の「fff」が大好きなんですよ~。

今回の作品も脚本によってはそうなると思ったのでちょっともったいないなぁって思いました。
もちろん皆さん、感動されていたので(お友達は観るたびに号泣してます)
充分描き切れているともいえるし、わたくしの共感能力読解力不足のせいかもしれませんが・・・・。

あとは、
えー!ルスダン、もうちょっとディミトリの説明をちゃんと聞いてあげなよー!とか(笑)
地味にいろいろ思う所はあるので、すっごい大好き!とはなりませんでしたよ・・・。

しかし、
最初に書きました通り、すごくわかりやすく破綻もしていない、
よい演出、よい舞台の使い方、お衣装の素晴らしさ、そして何より星組力!トップ3の安定さ!があって楽しく観劇できました!
正直、星組はこれの前の大劇場作品が超絶ガッカリ作品だったので(別箱も・・・・)今回はなかなかよい演目がきてよかったです。
次回は「1789」。
これは楽しみであります。

ちなみに
ショーは好みじゃない齋藤先生作品で、やっぱり全然好みじゃなかったので割愛します・・・・。





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赤裸々な告白とかではありません。

齢50を過ぎた女が自分の愚かさと間違いとまあいっかをつぶやく日記

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