良き音楽家は良きリスナー
坂本龍一氏は、良き音楽家はまず良きリスナーであるという、その典型であったのだろうと思っている。
これは齋藤久師さんのこちら↓のツイートを読まれてのもの。
坂本龍一さんがこの曲を気に入ってくれたんですね。作品を彼にお送りしたわけでは無いのに何処で見つけたのかSKMT picsでオススメしてくれたんです。その後、galcidのワールドツアーの時にクラウドファンディングを行ったんですが、坂本さんが密かに経済支援してくれました。影で助けてくれたんです。 pic.twitter.com/ySFDwWCbgn
— hisashi saito【OFFICIAL】 (@hisashi_saito) April 29, 2023
そういえば先日、牛尾健輔さんもこんなお話をされていましたっけ。
坂本が劇伴の制作の途中で体調を崩したため、坂本は後任を牛尾にしようと動いていたというもの。牛尾と坂本は一度も面識がないままだったが、かつて牛尾のもとに坂本から「坂本です。音楽を聴きまして、とても素晴らしかったです」というメールが突然届いたそうで、何度かやりとりをしながら「一緒にお茶に行きましょう」と約束をしていたのだった。
サンストのデモテープからずーっと変わらずオーディション番組をされていたことからもわかるように、
古今東西のあらゆる音楽を貪欲に、というか、音楽への好奇心が全く衰えずアンテナを立てておられたことが本当に素晴らしいですよね。
さらに、良いと思われたものには行動でそれを表わされていた。
すごいなぁ・・・・。
良い音楽家はまず良きリスナーである。
思えば細野さんだって幸宏さんだってそうでしたね。
どんどん色んな音楽を聴かれて、良いと思われた若い方々を起用してご一緒にプレイしたりステージに立たれたりされていました。
*****
でもまずは
基本は音楽が好きであること。
音楽家である前にリスナーであるということ、ですね。
小山田くんはご子息のマイロくんから今面白い音楽を聞いてるっておっしゃってたっけ。
慶一さんがWET LEGのライブに行かれていたというのを見て、やっぱりちゃんとわかってるんだなぁって思ったり。
他の音楽家の皆さんのお話を耳にすると
確かに良い音楽家は良いリスナーなんだなぁと感じます。
私は音楽家ではないけれどリスナーとしては
好奇心みたいなものがどんどん失われていく自覚があって
以前に比べて
昔の好きな曲とか馴染んだ曲を聴くことの方が多くなった気がします(;'∀')
それでもやっぱりまだ聴いたことのない音楽を聴きたい欲はすごーくあります。
でも私の愛する音楽家の皆さんは依然と変わらずもっともっと
音楽や芸術へ好奇心のアンテナがビッシビシにキラッキラに
立っているんだろうなぁって思います。
そういう方々だからこそ、みんなに愛される芸術家なんでしょうね。
と、ここ最近の重い重い訃報の中からしみじみと尊敬してしまう話を
耳に目にしては心を潤ませております。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?