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やっぱり、ガラパゴスなんだよなあ。

先月、日本領事館から、コロナ水際対策で日本入国の際の注意事項のお知らせをもらった。

「日本入国の際に必要な出発前72時間以内の「出国前検査証明」については、日本の空港検疫における記載事項の確認が一層厳格化されています。有効な「出国前検査証明」を印刷して所持していない場合、出発地で航空機への搭乗が拒否されますので、十分ご注意ください(仮に搭乗できた場合でも、日本の空港到着時に日本人を含めて上陸が認められません)」とのことで、日本政府の規定の書式が用意されていた(一部だけど、上の画像ね)。

日本の厚生労働省が有効と認めている検査検体(「鼻咽頭ぬぐい液(Nasopharyngeal Swab)」又は「唾液(Saliva)」)で、検査方法(RT-PCR法など)により陰性が証明されていること。任意のフォーマットを使う場合は、氏名やパスポート番号などの他に、日本語か英語で、検査手法、採取検体、検査結果、検体採取日時、検査結果判明日、検査証明の発行年月日、
医療機関名(及び医療機関住所)、医療機関印影(又は医師名と医師の署名)など、政府規定の書式と同じ内容を盛り込む。

コロナ禍の海外生活経験のない人にはわかりずらいと思いますが、この書式を考えた人は海外生活経験がないんだろうなあ。だいたい日本語か、英語かって、英語圏じゃない国やしかも田舎の方に滞在している人にとっては、ハードルがかなり高い。

私の住む米国なら、とりあえず英語のハードルはクリアする。でもって「医療機関名・医師名、印影について、米国においてはレター・ヘッド及び氏名の印字があれば有効な証明として取り扱われます」なんて、特別な配慮してくれたのかもしれないけど、はっきりいって、いつの時代のこと?こういう目的で、レター・ヘッドなんて使っている病院あるのかなあ。

だいたい、米国でもPCR検査は薬局とか検査所でやるのが一般的で、結果はスマホやメールに送られてくるので、紙がほしければそれを自分で印刷する。PCR検査をやってる病院をさがして行ったとしても、実際の検査作業は看護師で、検体を検査機関に送って結果をもらうから、医者はまずでてこないんだよねー。

それなのに医療機関名、医師の署名、しかも印影って、ハンコよね?ハンコ?? 海外の医療機関にハンコを求める???どう説明したらいいわけ?

案の定、書類不備で日本の空港で追い返された人がいたらしい。

https://news.yahoo.co.jp/articles/eabbb60e09e6fc7147befdd27f687fef7dd780d6

海外でも大都市なら、こういう日本の形式ばったことに理解のある特別の病院が、特別のお高い料金でやってくれるのだろうけど、どんな意味があるんだろう?米国の場合、加入している医療保険によって、かかれる医療機関が決まっていて、それ以外の場所にいくとマジで目玉が飛び出るような値段を請求される。そういう金持ち日本人以外は、日本に入れないということか?

水際対策が大事なのはわかるけれど、目的は渡航前に政府所定のPCR検査をやって、間違いなく陰性であることを証明することでしょ?で、日本の空港に到着後も、もう一度検査をする。日本政府がきちんと受け入れ基準を決めるのはいいのだけど、その証明が紙じゃなくちゃだめで、しかもハンコを求めるってなんだかなあ、と思うのよ。日本政府だって、ハンコをやめるとか、デジタル庁うんぬんとか、言っていなかったっけ?

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