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汝の食事を薬とし、汝の薬は食事とせよ

看護師として生きる私

この職業に従事して早10数年の月日が経った。
元々看護師に憧れは無く、周りに言われるままこの仕事に就いたけど思ったよりも長く続いている。おせっかいな性格が功を奏したのかもしれない。

しかしこれだけ医療が発達してるのに病院を訪れる患者はびっくりするほど何も変わらない。白か黒かという竹を割ったような性格の私からするとこの状況はとても異質です。

増え続ける生活習慣病

先進国において日本は右肩上がりに生活習慣病罹患患者が増えています。2022年の人口動態統計月報年計(概数)の死因においても一位「悪性新生物(がん)」二位「心疾患」三位「老衰」と生活習慣病が上位にランキングしている現状。生活習慣病の主な原因は現代の豊かな日常生活による弊害と言われています。しかしインターネットやSNSなど様々な情報が飛び交う現代、簡単に情報が手に入るのに、何故生活習慣病は減らないのか?私はここに疑問を持ちました。「自宅で出来るエクササイズ」「減塩食」「砂糖不使用のスイーツ」など検索エンジンにかければすぐ結果にヒットして自分の求める情報が手に入るのに、何故調べて実践する人は少ないのだろう。ここの問題が明らかになれば、きっとなにか突破できるはず。そう思った。

食事と看護

ある日、ふとした時に看護学校の記憶が蘇った。それは授業の単位の中で栄養学は学ぶものの授業として費やされる時間はかなり少なかったなぁ、ということ。糖尿病や腎臓病、高血圧などの生活習慣病には食事は切っても切り離せないものなのに…。そんな気持ちを持ちつつ、もう一度栄養学の教科書を開く。消化酵素や代謝サイクル・吸収の流れ…など。しかしそれらの知識は臨床の場でほとんど活用されていないことに衝撃を受けた。私たちはいったい何をもって「栄養指導」をしているのだろう…。現代の日本の栄養指導はカロリー栄養学が主軸であり、それに追加して基礎疾患を悪化させる食事を排除する教育法が行われている。実は生活習慣病が増えている原因って飽和した食生活よりもこっちの方が問題なのかもしれない、と私は考えた。カロリーは所詮エネルギーであって、どれだけの栄養素が含まれているかはあまり考慮されない。指導基準も炭水化物(食物繊維)・タンパク質・脂質の三大栄養素であり、ビタミンやミネラルについて食事の指導が入ることはまれなんです。

手術と生活習慣病

しかしここまで読んでくれた方の中で「なぜ手術室看護師が食事や生活習慣病に関心が沸くのか」そう考える方も少なくないはず。しかし手術においても生活習慣病というのは本当に切っても切り離せないものであり、その生活習慣病によって更なる苦しみを味わう患者を何人もみてきました。糖尿病は血管壁にダメージが生じ、全身血流が悪くなる。その結果怪我が治りにくいという弊害が生じる。手術においても同じです。病巣を摘出して、傷を閉じ、手術が終わる…しかし術後の傷の治りが芳しくなく、最近が侵入し感染。緊急で再手術をしなくてはならないケースもある。患者からしたら「一体なぜ?」といった状態だと思います。やり場のない怒りと悲しみに打ちひしがれる彼らをみて、私も心が痛くなりました。

ローフードとの出会い

疾患の起因と悪化の原因を学ぶうちに「結局食事が大切。」という結論が私の中に出ました。先ほど例に出した、糖尿病。血管壁が傷つく原因は「活性酸素」これは乱れた生活習慣やストレスで増加すると言われています。活性酸素を抑えるにはビタミンだということを知り、効率的に栄養素を摂取できる方法はないのかなと調べた結果、ローフードに出会ったのです。と言っても私は菜食主義でもなんでもなく雑食。言うなれば単に「野菜が好きな」人ってレベル。しかしローフードが提唱するローフード栄養学の根本となる「酵素栄養学」に惹かれ、しっかり学んでみようと思ったのです。

食べ物を変えるより食べ方を変える

結局病気になってから「○○は食べてはだめです」と言われる我慢は苦しみでしかありません。患者さんは病識が無いのではなく今まではそれが当たり前だったから受け入れられないだけ。それが生活習慣病が増えている本当の理由じゃないかな、と私なりに推測しました。それなら、普段の食事から正しい知識を提供できる人間がいれば、少しの軌道修正で回復できる状態を維持できていれば、きっと生活習慣病は減っていく。自分に必要な栄養素を必要分摂取する「食選力」を養うことで私たちの「自己治癒力」は向上します。

今の私ができること

看護師として健康管理士としてローフードマイスターとして、様々な側面から「食」に向き合い、一人でも多くの人が生活習慣病にかからない。もしくはうまく付き合っていけるような食事の摂り方をアドバイスしていく。病院の垣根を越えて、いろんな場所や形で「食事とは口やお腹だけでなく心も身体もすべて満たされるもの」であることをみんなに思い出してもらうため。美味しく楽しく健康に美しく…私たちが活き活きと生きるために素敵な食事を摂ることの大切さを知ってもらうため活動します。

長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。


健康美食アドバイザー POLEPOLE宮里 芽実









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