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あの頃のわたしたちは



コロナ禍のいま
わたしたちの世界への移動は
制限されている

厳密に言えば、動いている人もいる
帰国後14日間の自宅隔離をすれば
他国へもいける


コロナ前のわたしは
年に何度も他国へ行き
日本ではない場所で旅をして

その国の空気や食べ物や
言葉や人、文化、歴史、
全てに刺激をもらい

そしてその経験がわたしの人生へたくさんの糧をくれた。




あの頃のわたしたちは
とっても自由だった。

あの頃のわたしは
とっても自由だった。


来月はあの国へ行こう


来週あの国へ行こう


ひとり旅気ままに
予定を作り

好きなもののホンモノを見に行く。




飛行機に乗って。



日常では見ることができない景色。

そんな世界も飛行機に乗れば身近に感じることができる。


最近では緊急事態宣言も解除されたが

この解除もオリンピックの為に、など囁かれ
何を最善とすべきかはどの国民にも想像しかできないような、
予想のつかないウイルスに侵された世界になってしまった。


緊急事態宣言が明けた最初の土日に渋谷のスタジオで仕事があり
タクシーから降りスクランブル交差点に停まったらひどい混雑ようだった。

コロナに対する理解し難い演説をする人
春休みも兼ねて渋谷を謳歌する人たち
その混雑ぶりを撮影しにきている人たち

あまりの混雑ぶりに目が回り、わたしは一刻も早く立ち去りたかった。



ドイツでもロックダウンが延長、それによりデモが起きてしまったり
各国でも混乱が起きる中、世界中が意識を変えないと終息も長引いてしまう世の中。



先の見通しが全く立たず
仕事環境も変わり
一年少し前のわたしたちには想像ができない世界になり


あの頃の自由はなんて贅沢だったんだろう
幸せだったんだろう

幸せはずっと続くものではない
そう、常に思って生きなければ

今までの幸せがなくなれば
また新たな幸せを求めて日々から見出すことが大切だ。





そう思っていても

やっぱりやるせない気持ちになっちゃうよね。



ほんとは旅にでたい。


日本でも写真は撮れるよ


もちろんそうだ。


でもわたしは、写真を撮るだけでなく
その国の人と触れ合ってその国の人の文化生き様に触れてその国そのものを感じたい。


それをさまざまな障害なくできるのは一体いつになるのか
神様も知らないかもしれないけれど


この気持ちは毎日なくなりません。


我慢しなくちゃいけない
もちろん分かる。
そうしている。
世界のこの状況で、むやみに国外に出る非常識人にももちろんなりたくない。
そういう同業の投稿を見かけてとても嫌な気持ちにもなるし、逆にそう思ってほしくもない。



それはそれ、これはこれで
心の中では何かがバクハツしそうな気持ちもある。



でも、そんな気持ちもいままで撮影してきた写真を見ることで
旅の気持ちを思い出して
思い出を隅々まで思い返して
幸せな気持ちになり
また世界の平和を心穏やかに祈ることができる。





いつか、この投稿を見て
あぁこの頃は気苦労したな
今はまた自由に世界を旅できているよ

って思えるといいな。
そんな世界になることが1番の願いです。


この行き場のない気持ちを
このnoteに書き留めておきます。


2021年3月29日
になったばかりの深夜、お風呂場にて。
平和の祈りを込めて。


写真画家 片岡三果

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