1000人の経営者を救ってきた コンサルタントが教える 社長の基本
本について
読んだ本
読もうと思った理由
ここ最近は、経営者・社長が何を考えているのかを知るために、気になった本を読んでみてます。
「成功するため」「事業を大きくするため」という本は良くあるのですが、「つぶさないため」という角度から書かれた本で、珍しいと感じたので読んでみました。
感想
会社は5年続く時点ですごい
この本に限らず、中小企業の生存率についてはよくいろんな本でも取り上げられますが、起業した会社の約85%は5年で廃業しているとのこと。
先月末、Twitterを見ていたら、サービス・会社自体をクローズすることを告げているスタートアップ社長のツイートをいくつも目にしました。少し覗いてみるとサービス・会社が始まって3年くらいで、2023年末には新機能リリースの宣伝をしているような会社でした。
本で書かれているデータだけでなく、SNSで見た現実からも、改めて会社が5年続くだけでもすごいのだな、と感じました。
銀行は、借りて返した実績を評価する
本書では幾度となく銀行との駆け引き・融資の話しが出てきます。そのなかでも印象だったのは、「銀行は、借りて返した実績を評価する」という部分です。
僕はこれまで、「融資っていっても借金でしょ?無借金が一番じゃん。それだけ安定経営できてる証拠だし、何かあったらその実績をもってすぐに借りられるし」と思っていました。
しかし違ったのです。たしかに、「無借金で経営する」のと「借りた金を返す」は全く異なる話しなのです。無借金でも使う金・入ってくる金が横ばいなら意味がないです。一方で「借りた金を返せる=返すだけのお金を産む力がある=事業を大きくする力がある」と考えることができるのです。
銀行視点で考えてみても、これまで一度もやり取りしたことがない・返済実績がない企業よりも、返済実績のある企業の方が信頼できるし、何かあった時にはさらなる融資もしやすいです。
社長の決断で最も難しいことは捨てること
船井総研の小山政彦前会長の「社長の決断で最も難しいことは捨てることだ」というコメントを取り上げていました。個人的にも「捨てること」がとても苦手で、どうしても八方美人的に立ち振る舞ってしまいます。
社長をするような人でも、やはり「捨てること」は難しいのだと驚くとともに、捨てる勇気の重要性を再認識しました。
会社をつぶさないのが経営者の使命
ダイソーの矢野社長も、「大創産業はいつかつぶれます。そんな会社をなんとかいきながらえさせるためにも社員1人ひとりががんばってほしい」と繰り返しいっていたとのことです。
この話から、いまある事業を拡大する、社員を幸せにする、世界をより良くする、などなど会社としてのミッションは色々とありますが、経営者としての最重要事項は会社を"潰さない"ことであることを再認識しましたし、経営者でない一社員も、会社の不満を言うのではなく「この先 X年後まで潰さないために何ができるか?」を考えるべきだと思いました。
まとめ
SNSの浸透により、個人事業主、スタートアップの企業が一昔前よりも身近に、そして「キラキラ」した印象を受けます。でも多くの会社は潰れていることが実情で、潰れると経営者も多くのマイナス影響を受けます。
だからこそ、「つぶさない」ことが重要であり、経営者の使命であると思いました。
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