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タイで10シーズン目を迎えるにあたって。

みなさん明けましておめでとうございます。

タイに戻ってきました。

いよいよ今日(1月5日)から2020シーズンに向けてチームと共に本格始動します!

タイでのプロサッカー選手生活は今年で10シーズン目を迎えます。

Thai League 1(T1)で丸6年、Thai League 2(T2)で3.5年、内0.5年は香港でプレーしてきました。


自分ばかりに目が向いていた日々

新天地を求めタイに来たのは2011年でした。

前年の悔しさ、30歳を前に先に繋がっていく何かを見つけたいという意欲と共に、タイのことなど何も知らない状態でトライしに来ました。

ピッチ上ではとにかく自分のプレーをすることに注力していました。チームがどんな状況だろうと自分のパフォーマンスさえ良ければ...そんな感じでした。

当時タイは外国人枠が6+1(アジア枠)あり、試合には4+1の合計5人もの外国籍の選手が出場できました。

しかし、タイ人選手の強化に伴いタイ人選手の出場機会を増やすために、2015年から外国人枠が4+1に。出場枠も3+1になりました。
(現在はまた変更されています) 

そのため殆どのチームが縦軸に外国人を起用し、残り1枠をウィンガーに置くようになったため、外国人サイドバック(SB)の需要はなくなりました。

センターバック(CB)として練習に参加しても”katanoってSBでしょ?”と言われ、CBの経験がある選手がテスト試合に出場し、私は使って貰えませんでした。

その時に香港のあるチームが”CBを探している”という話を頂き、トライしに行くことにしました。

戻れる保証なんて全くありません。でも、当時の私にはCBの経験が必要だったため、もう一度T1でプレーするために行きました。

ここでの経験が単にCBというポジションをこなす以外に、チームの一員としての役割に気付かせてくれました。


チームとは何か?サッカーとは何か?に気付き始めた

香港でハーフシーズンをプレーしてリーグ終了後に当時T2で昇格を目指していたスコータイFC(sukhothai fc)に後期から契約することができました。
(香港はヨーロッパと同じシーズンでリーグが行われています)

そして、その年の2015シーズンにチームと共にT1に昇格し目標を達成することができました。

タイサッカーが大きく変わり始めた激動の時期と共に、タイでプレーし続けるために私自身も変化し成長をしてきました。

自分が活躍するには...。
チームが勝つには...。
自分が1回も1対1で負けなければチームは勝てるのか...?

自分のプレーをしっかりやることはプロにとっては当たり前ですが、それがチームにとってどんな影響を及ぼすのか?ということを考えました。

自分のプレーをしっかりやると味方から信頼を得る
信頼を得れば話を聞いてくれる。
話を聞いてくれれば私の考え(やりたいこと)が表現できる。

シオンコーチに上達するための考え方を教えて頂きました。

間違いなくこっちの方が考えやすいです。


チームの結果はそのまま選手の評価に直結します。
特に数字に現れにくいディフェンダーは。

香港では残留を目指すチームに所属していたし、タイではT1初参戦のチームでした。

そんなチームに何でもできるスーパーな選手はいません。今いるメンバーで試合に勝つためにどうしたら良いか?というチームへの意識が、チームにおける私の役割を明確にしていったんだと思います。

その結果、私は選手から信頼され守備の中心として活躍することができたし、チームは大躍進しT1初シーズンはリーグ7位、そして2017年のACLプレーオフにも出場しました。

個人としても2016シーズンは年間ベスト11に選ばれました。2017年は2年連続年間7得点をマーク。2018年は毎年T2の下位に留まっているTrat FCをT1に昇格させることができたし、去年は新たなチームでプレーし昇格はできませんでしたが、2018シーズンに続き年間ベスト11にも選ばれ契約延長することができました。

あれから5年が経ち、今ではすっかり”CBのkatano”になりました。

タイ10シーズン目を前に

SBで積極的に攻撃参加していたエネルギーは、今では主導権を持ってボール奪取をしにいくことに活かされています。

*ツイッターでディフェンス講座として守備の仕方などを上げてます↓

またCBになって気付いたことは、仲間が楽しくプレーできるように後ろから支えコーチングをしながらチームを作っていく方が私には合っているんだと思いました。

数字が残らないためイメージやインパクトで評価されがちなディフェンダーが活躍するためには個人の強さだけでは無理です。

海外で活躍している吉田麻也選手や長谷部誠選手など日本人CBはみんなチームを機能させることに長けています。彼らがチームキャプテンを任されている理由が明確ですよね。

2020シーズン、監督が変わり2/3の選手が入れ替わりました。
私自身も多くが初めましての選手たちです。

その状況の中で、使う/使われる関係ではなく味方がプレーしやすいように、試合を楽しめるようにしてあげる...その中から相互関係が生まれてくるように。
圧倒的な存在を示しながらチームをチームとして機能させていきたいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

良かったら、この記事も併せて読んで見てください。


kata/no4/sisaket fc

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