タイムカプセルを掘った話
こんにちは。電楽サロンです。
今日は、人生のうちでもエモ度の高いイベントの一つ、「タイムカプセルを掘る」を完遂したのでその報告です。
掘るまでの経緯
小学生の頃の進研ゼミの一環で「タイムカプセルを埋めよう!」みたいな企画を見たのが事の発端です。
今の自分が手紙を書き、好きな物を入れ、20歳の自分がそれを開ける。自分で掘って自分で埋めてんだから20歳になって開けても感慨もなにもないだろ……と思ったかまでは覚えてませんが、とにかくワクワクはしたので親に頼んで庭に埋めてもらいました。
元々は20歳に開けるつもりだったんですが、大学から帰省のタイミングとかで機会を逃しまくってしまいました。というか、道具を揃えて掘るまでがめんどくさかった……。
なので、実家の整理整頓も兼ねて、今掘らないと一生掘らなそうなので今回やることにしました。
中身の予想
さあ、掘るとなったら予想の一つでもしてみよう。というわけで思い出す限りリストで書き出してみました。
・ミニカー(ポルシェ)(フェラーリ)
・デュエルマスターズのカード (開眼者クーカイ)
・手紙
20さいの私、元気にしてますか。元気にしてるといいですね、みたいな薄っぺらい文
埋めた時が小学生だったので、結構覚えているんですよ。全部入れた記憶あるもの。特に開眼者クーカイ!当時イラストがあまりにカッコ良すぎて大事なものとしてカプセルに入れた覚えがあります。なのでコレは絶対入ってる。
タイムカプセルを掘るわよ(1回目)
さて、長靴とスコップを用意してついに掘削作業開始です。
上は我が家のお庭のレイアウトです。おそらくタイムカプセルはツツジとブドウの間に埋めました。しかも、目印に確かレンガを埋めてたはずなのでそれも探しつつの掘削となります。
初夏の陽が差す中、ガンガン掘り進めていきます。気温も上がっていき汗塗れになりながらスコップを動かします。写真のあたりまでで、まだ20cmくらいしか掘れてませんがコレでもまあまあキツかった。
人を埋めるってホントに大変なんだろうなぁ。嫌だなぁ。そう思ってるうちにもう10cmくらい掘り終わります。タイムカプセルが出てくる気配がない。
結局、この後掘ってもレンガすら出ませんでした。なんで?
タイムカプセルを掘るわよ(2回目)
休憩後、気を取り直して掘る場所をかえてみます。今度はツツジ側に範囲を広げていくと……あっ!
レンガです!レンガが出土しました!
こんな場所に埋まってるのは紛れもなく人の手!とりあえずレンガに何か書いてないか確かめます。
2003.5.5 子供の日
ここに---をうめました
レンガには確かに埋めた日が記されていました。タイムカプセルは実在したのです。ここまでで1時間半くらい掘って存在に疑問を持ち始めていたのでかなり驚きました。ないと思いかけたものがあった……私はこれをプチシュリーマン体験と呼ぶこととします。
あと、ここで気づいたのは2003年はまだ私が幼稚園にギリいたということです。なので小学生の時に埋めた当初の記憶は1ミリも当たっていませんでした。「小学生の頃だから結構覚えてる」?こいつはどの口で抜かしているんだ……?なにも信頼できない
出土そして……
レンガも見つかり、勢いが乗ってきました。目印の真下をガリガリ掘っていくこと10分。
あっ!人工物!
木の根をワイヤーカッターで撤去しつつ……
ウオオーーッッ発見!ついに発見した!
ビニールで覆われた小振りの箱はまさしく17年前のタイムカプセル!掘った深さはシャベル一本くらい!意外と浅い!
17年ぶりの再会
ついに見つけたタイムカプセル。写真の具合だと分かりづらいですが、すごい黄ばんでる。
何かの成分が染みてるのか?怖い。
うわうわうわヤバイ色だよコレ。袋をとると、厳重に包装された二層目が出てきました。底の方が完全にレモン色です。しかも触るとなんか湿ってる。本当にタイムカプセルなのか…?
ガムテープがホントにガムみたいにゴビゴビになってます。
三層目。黄ばみは無くなり、缶の柄がうっすら透けてます。良かった。触り心地は湿ったままだけれど、缶自体にそれほど影響はなさそうです。
ビニールを取り除くと……ワオ……志村。
バカ殿、キレるとすぐ刀持ち出すから好きだったな。幼少期の私はバカ殿大好きで笑い転げてたのでタイムカプセルに選んだんでしょうね。
結構ガッシリ包装してたのもあってかなり綺麗な保存状態でした。
開封へ……
開けると、出てきたのはポケモンカード、ベイブレード類、ミニカー(パトカーとダンプカー)。2枚目の冊子とかコロコロの付録で多分ついてきたんでしょうね。
でも、全体的に汚い。触った感じがすごい湿ってるし、匂いもほぼ土だから純粋に物に想いを馳せる時のノイズにすごいなる。
それはそうとして、懐かしさや17年経ってもモノが残ってることに驚きはあってもどうして好きだったかが全然思い出せない。幼稚園の頃の私は好きで缶に入れたはずなのに自分が知らない間に子供の自分と隔たりが出来てる。
タイムカプセル開封は、少しだけ切ない幕引きとなりました。
おわりに
カケラも予想が当たってない。結局開眼者クーカイもポルシェもどこに行ってしまったんでしょうね。
タイムカプセルのテンションは開けるまでがピークでした。見つけた時と包装をはがす時に比べると、開けた時の微妙な気持ちはどうしても拭えない。予告PVや追加情報が最高でめちゃくちゃワクワクして劇場まで行ったのに、なんか腑に落ちない気持ちで後にするあの感覚に近いかもしれません。
それでも幼稚園の自分から、今の自分にモノが送られてくる感覚は不思議だったのでやってよかったんだとは思います。
私の場合は、すごいふわふわな着地点になってしまっただけで。
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