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堀川物に使われる「ザングリ」ってどんなもの?

2年前にどれだけ調べても良く分らなかった「ざんぐり」という表現、一体どんなものなのでしょうか?
ネットで調べると言葉での表現は沢山出てくるのですが、イラストやカラー写真があまりありません。(刀剣商のサイトなどにはカラー写真載っていますね)
白黒写真はあり、比較的地景が見やすいのですが、それでも実際の見え方とはまた異なる為、本だけ読んでいても感覚を掴めないのが「ザングリ」だと思います。

①本で比較、どれがザングリ?

例えば、以下4枚の写真の内、一つだけザングリと表現されていない刀があります。
どれか分かりますでしょうか?(「堀川とその一門」より抜粋)

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答えは一番最後の刀です。
最初の3振りは全てザングリと表現されています。

ですが、最後の刀は本当にザングリしていないのでしょうか?
それはやはり刀剣商などプロの方から実物を見ながら教えて頂く必要があります。
本に記載がないから、ザングリしていないとは限りません。
(著者がザングリという表現を頻発する事を避けたかっただけかもしれない為です)

幸い私の手元にある堀川物の刀は「ザングリではない」と刀屋さんから教えて頂きました。
そこで鑑賞会や刀屋さんで堀川物を手に取り観察し、ザングリと表現された刀と比較していく中で、自分の中でザングリの定義が分かってきたので書きます。
(※分かってきたと言ってもまだ堀川物を20振程度しか見ていないので個人の一意見としてとらえて下さい。「違うこれだ」という写真をお持ちの方は是非見せて頂けると嬉しいです)


②ザングリしていない堀川物


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