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鐔展示ケースの3枚飾る仕様について

鐔展示ケースを作る際に「何枚飾れるようにするか」はかなり悩んだ点であった。1枚だけ飾れるものであれば特別感が出そうに感じるし、2枚なら大小鐔を展示する事も可能になる。

1枚だけ飾る
大小鐔を飾る

3枚なら…?
3という数字は実に中途半端で大小鐔を飾るにしても1つ余ってしまう。
1つ1つの世界観を刀以上に主張する鐔において統一性の無い鐔を3枚並べるのはどうなのか、そういった懸念があった。
例えば以下は材質も違えば大きさも違う。作られた時代も違う。
これらを並べてみるとどうなるか。

材質、大きさ、製作時代の異なる鐔を展示
(材質は左から、赤銅、真鍮、鉄)

次に①製作時代を合わせたもの、②材質を合わせた物でそれぞれ揃えて並べてみる。

①時代を統一して展示(材質は左から、素銅、山銅、素銅)
②材質(鉄)を統一して展示

展示物によって全体の印象(見え方)は確かに変わる。
特に鉄鐔だけを並べた場合は色金を並べた時と比較すると強く実感する。

複数の鐔を一同に展示した際の見た目については意見が分かれる所と思うが、ケースが完成して色々な鐔を並べて見た時に意外にも横同士の存在を邪魔するものではないように感じられた。
刀剣店や美術館などで展示ケースの中で様々な鐔が横一列に並んでいるのを見ているからだろうか。
刀を同じケース内に複数配すのは個人的に抵抗があるのだが(大小を除く)鐔はそこまで抵抗が無かった。
皆様は見え方についてどのような印象を抱きますか?
是非コメントでもTwitterでも率直なご意見を頂けると嬉しいです。

因みに展示出来る鐔数を4や5でもなく3枚にしたのは展示ケースのサイズを大きくし過ぎるのもどうかと考えた為、つまり設置スペースを考えての事です。 大きくし過ぎると置ける場所も限られてしまうので。
沢山並べたい場合はケースを横にくっつけて並べれば出来なくもない…


・鐔展示ケースの個人的な使い方について

さて最後に個人的な楽しみ方というか、この鐔展示ケースをどう日常使いしているのかについて私の場合を紹介します。
鐔は当然拵に付いているものであり、拵の形状に合わせて作られています。
そのため櫃孔の形状などにも時代の特徴が現れますし、茎孔を見れば入っていた刀の厚みや時代などについても想像が膨らみます。
画題から当時の文化や世相などを汲み取れる物もあり非常に興味深く面白いものが鐔であると思っています。
その上、刀を買うお金があれば鐔を何枚も買う事が出来る事もあり、油断していると増えている事も多く、財布は軽く…。

集めた鐔は当然ながら気に入っている物が多いのでいつでも直ぐに見れるように、デスクの引き出しに並べたりケースに入れたりしています。
ケースに入れた物は両面が見えるので、表裏でデザインの違う鐔を掛ける事が多いです。

また今回は桃山時代、今回は鉄鐔、などのように気分でテーマを決めたりして1週間に1度くらい展示を変えています。
鑑賞時にいちいち手袋をしなくて済むのはやはり楽というか手軽に感じます。
一方で鉄鐔は直ぐ触りたい事もあり、ケースよりも引き出しに入っている事の方が多いです。(ケースもワンタッチでドアの開閉が出来るのですが、デスクワーク中はケースに手を伸ばすよりもデスクの引き出しを開ける方が手軽に感じます)
ケースの開閉の様子は以下。


という事で現状の引き出しの中はこのようになっています。
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