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刀の傍に銅碗
刀展示ケースに拵を飾るにあたり冬場は乾燥してしまう事があり、今までは加湿器などを付けて40~60%に納まるよう調整していたのだが、刀屋さんなどでもよくコップ1杯の水を刀の近くに置いておくだけでもだいぶ違うよとアドバイス頂けた事があったので、実戦したい気持ちは以前よりあった。
(乾燥しすぎていると拵の漆にひびが入ったり割れたりしてしまうので、刀身と違い拵の管理には特に神経を使う)
しかし適当な容器に水を入れるのも気が引け、あまり良い器が見当たらず暫くそのままにしていたのであるが、先日遂に良さそうな銅碗を見つけたので購入。
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元々の用途としては閼伽器(あかき。仏教において仏前などに供える水を入れる器)として使用されていたのかもしれないとの事。
器の中には長年水を入れてきた事を感じさせる色の経年変化が見て取れる。
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これであれば刀の傍に置いておくにふさわしいのでは無いか。
勝手ながらそのように感じ、器に水を入れケースの中に入れてみた。
水を入れた事で器が活き活きしているようにも見える。
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器がとてもズッシリしているので簡単に倒れないという安心感もある。
幾ばくかの供え物になるかは分からないが、傍に置いておこうと思う。
別に幽霊が出た事があるわけでは無いのですが、供養及び先人への敬意と冬場の乾燥対策として。
それにしても古い材木の方がやはりかなり合います。 この辺りも今後の刀展示ケース開発の参考になり、同時に苦しく感じる所でもあります。 古くなり過ぎず現在の住宅に調和するような、それでいて詫び寂を表現できるような刀展示ケースも考えていきたいと思います。
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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)
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