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第12回「刀屋さん見学会」レポ

今日は12回目となる「刀屋さん見学会」を帝国ホテルにある霜剣堂さんにて行いました。
このシーズンはクリスマスシーズンという事もあり、帝国ホテルではスイーツアートコンペティションが開催されており、手の込んだお菓子を選べるいます。

という事で今回も会場となる場所は帝国ホテル地下1Fアーケード内にある、霜剣堂さんです。
買いやすい刀から大名が持っていたような名刀まで幅広く取り揃えている日本刀の老舗です。

(※ブログに掲載の写真は全てお店の許可並びに見学会参加者の方の許可を頂いて撮影しています)


①刀屋さん見学会開始!

今回は刀を手に取った事の無い方が1名、ちょっとだけ手に取った事のある方が2名という事で、いつも通り刀の持ち方、鑑賞の仕方(姿の見方、刃文の見方、地鉄の見方)の講義がまずありました。

今日最初に持つ刀は「泰龍斎宗寛」!
地鉄が細かく詰んでいるのも相まってかここまで地刃のはっきりとした刀があるのかと驚きました。

900gとずっしりとした刀で持つのもなかなか辛そうです。

刀は「棟から枕に置く」などの刀の置き方も教えて頂きました。

参加者の方からの質問で「沸と匂の違いが分からない」という意見も出て、実際に刀掛けに置きながら間近で見ながらどれが沸かの解説も。
ショーケースには匂出来の刀が陳列されていたので良い比較が出来ました。

写真に撮って拡大すると見やすいなどのアドバイスも。匂口にある粒粒が沸です。


刃文の見方も皆さんばっちりです。

暗い中で見るとまた刀の違った表情が見えますね。

地鉄を鑑賞する時は刀を横向きにすると見やすいとアドバイスが。

今回も沢山の刀を順々に1人1人手に取って見せて頂きました。
初めて刀を持つと緊張する方が大半なのですが、皆さん1時間ほど経つとスムーズに鑑賞されています。

途中凄い名刀も出て来て私もつい参加させて頂く事に。
良い刀を見るとついニヤケてしまいますね…。

なんと大刀剣市で私の展示ケースに展示されていたあの刀も手に取って拝見させて頂きました。
私が言うのも何ですが、やはり刀は手に持って見るに限ります。
刀身の角度を変える事で入ってくる情報量が段違いに多いです。

こちらの太刀です。


他にも来国光やちょっと頑張れば手の届きそうな優美な姿を残した匂口の落ち着いた青江の太刀などをはじめ、名の知られた有名な刀など多数出て皆さん熱心に鑑賞されていました。

青江の太刀

なんと田野邉先生の鞘書もありました。


以下が来国光。




そういえば店頭に月山さんの短刀が展示されていました。

ルーペを覗くと綾杉肌が見事に出ていました。
ルーペがあると地景が見やすいのでこのような配慮は有難いですね。

・終わりに

見学会は一応開始から2時間で一旦締めるのですが、過去12回誰一人としてその時間に帰っていないのはある意味驚くべきことです。
それだけ刀を持つという事は感動体験なのかもしれません。
まぁそれもそうですよね。
歴史上の武士が確かに持っていた物を持つわけですから興奮します。
私も初めて手に取った時はその2日後くらいにまたすぐ刀を手に取りに行きたくなってお店を再訪したのを思い出します…。

という事で第12回の見学会も盛況の内に終える事が出来ました。
参加者の皆様、霜剣堂さん、ありがとうございました!

日比谷シャンテに続く道。小さなクリスマスツリーが並んでいました。


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それでは皆様良き御刀ライフを~!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。

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