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成木鐔⑪ 成木氏についての本

虎徹の刀を買ったら虎徹について書かれた本を買い虎徹の事を詳しく知りたくなるのと同じく、成木鐔を買っているうちにやはり作者である成木一成氏のことを知りたくなってくるもの。

私が成木鐔を好きになった時には残念ながら既に成木氏は他界されていたので、成木氏の事は人伝てであったり本などで追っていくしかありません。

今回はその成木氏に関する本についてですが、成木氏の生涯を通して作品を一同にまとめたような本というのは残念ながらありません

製作方法や作品については展示会の図録に主に記載がある状態です。
その代表的な展示会の図録が以下の2冊です。

平成25年発刊
平成14年発刊

但しこの図録がかなり希少というか、在庫がなかなか見当たりません。
私も日本の古本屋というサイトで2年ほどリクエストを出して待ってみたのですが入荷する事はありませんでした。
最終的にダメ元で当時展示会をしていた美術館に直接問い合わせた所在庫が運良くあり手に入れることが出来ました。
探している方は美術館に直接問い合わせるのが良いかもしれません。

そして恐らくそれ以上に見つかりにくいのが昭和58年発刊の以下の本。
成木氏は昭和58年に第2回個展「自家製鋼による鐔つくり」を開催しているので、そこに合せて出された本と思われます。
炉の設計図などもあり、鉄鐔作りについては恐らく一番細かく記載されています。

昭和58年発刊
炉の設計図
「自家製鋼による鐔つくり」より


また、以下の本などにも成木氏について書かれています。
こちらは比較的簡単に手に入る本です。

以下の天田昭次さんの著書にも成木さんの事が載っています。

「鉄と日本刀」より


あとは「刀剣美術」などにコンクール特賞受賞に当たって成木氏のコメントなどが添えられていますので、そうした所からも作鐔の事を垣間見る事ができます。

今回挙げたものの内容について掲載作品が重複したりすることもあまり無く幅広い作を知る事が出来たので全部揃えることが出来て良かったです。
まだ見ぬ作り込みの良さそうな鐔も沢山ありました。
まさか安親写まであったとは…おそらく真鍮地ですよね。
これもまた欲しくなる1枚です。

「成木一成の世界」より

とはいえこうした本が手に入り難いというのは困ったものです…。
色々な書籍がデジタル化されて例えば国会図書館デジタルなどで読めるようになることは資料保管の点でもメリットがありそうですね。


今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き刀ライフを!

成木一成氏の経歴については以下にまとめています。

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。


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