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フラット探し

当時はフラット探しはニュースエイジェント(コンビニのようなもの)の掲示板かネットで探すことが多かった。
掲示板には「シングルルーム £80(週)、Wimbledon駅より徒歩5分、電話番号」など簡潔に記載されている。今はどうだか分からないが、日本人は静かで文句も滅多に言わないので「日本人歓迎」のようなことも書かれていることが結構あった。

最初のフラット探しは2件見学に行った記憶がある。1軒目は日本人女性の家で旦那さんがイギリス人。旦那さんは平日はスコットランドで働いていて週末にしかWimbledonには戻って来ない。その日本人女性は私の母親ぐらいの歳で、一度日本で日本人と結婚したが離婚してイギリス人男性と再婚してイギリスに来たらしい。前の旦那さんとの間に出来た娘さんが私と同い年ぐらいで、偶然にも私の出身地の大学に今通っている、と話していた。綺麗な家であったが、驚いたのは「キッチンには入ってほしくない」ということ。私ら世代では意味の分からない習慣だ。冷蔵庫に自分の物を入れてそれを取ることはよいか尋ねると嫌そうな顔をして、「私が買ってあげるから(冷蔵庫にも触らないで)」と言われた。また日本にいる私と同い年ぐらいの娘さんの話もよくしていたので、私と一緒に住むことで私を娘代わりにされては困ると思い、その家は断ることにした。

2件目は見学に伺うまでどこの国の出身かは分からなかったが、クラスメイトの日本語が喋れる韓国人とたまたま一緒に見学に行くと、その家の人も韓国人で話がスムーズに進んだ。ただ、その家は基本B&Bで、夏の忙しいシーズンには長期滞在者は受け入れないということであったが、フラットは日本のアパート契約と違い、保証金が実際には戻って来ない、というものはなくデポジットは大体が戻ってくるし、家具などもほとんど揃っていて引っ越しが簡単なので、夏までの間このフラットに住むことに決めた。

ーーー次回の記事 韓国人の習慣ーーー

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