コムジョ兼、山おんな。
岐阜県で生まれ育った私は、常に山に囲まれいつでも山が目に入る環境であった。といっても隣にトトロの森がすぐにあるわけではなく、遠目に山が見える感じ。東京に引っ越して来た当初、山が一切目に入らない事に気がつき、一時フランクフルトのハイジの状態だった。大袈裟かと思われるかもしれないが、道の先に見える低い雲が山に見えて一々郷愁にかられたり、河川も身近であった為、歩道橋に登っては下を走る道路を川に見立てて橋から眺めるフリをしたりしていたものだ。
しばらく住むと、東京の3分の1が山間部