【クリエイティブ生活】白人男性の肌の色を『琥珀色』と表現するのは差別的か?【小説】
これはウェブでアマチュアからアドバイスされたのではなく、れっきとしたプロの、しかもこの道何十年の大ベテランでした。数千円で格安ではありましたが、有料サービスではありました。
近未来ディストピアSFで、少々背徳的でエロティックなお話を書いて見てもらったわけです。現在、小説投稿サイト『エブリスタ』にR18ゾーニングをして置いてあります。
いろいろご指摘をいただいた中、特に「?」となったのが「白人男性の肌の色を琥珀色と表現するのは差別的と思われるのでやめたほうがいい。琥珀色は黄みがかった色で、白人の肌色としては相応しくない」というものでした。
まず最初に言っておきますと、『差別的』というのは非常に強いワードですから、明確にアウトな表現でない限り、「あなたの表現は差別的だ」などとはおっしゃらない方がいいということです。
さらに、差別的ではないとする根拠を述べます。
はっきりと言ってしまえば、琥珀色の肌というのは、定型句なのです。雪のように白い肌、と同じような定型句です。
ちなみにこんなヒット曲があるようです。
夏のロマンスを歌った歌詞で、女性の肌を琥珀色と表現しています。プロモーション映像によれば確かに日本的な容姿の女性ですね。でも実はこれ、『日焼けした肌』を表しているのです。
小説では、こんな用例があるようです。
小麦色の肌と同じように、日に焼けて白みがなくなり黄みがかったように見える肌色のことです。
ただこういった表現は日本独自の物のようで、仮に直訳されたらどう受け止められるのかまでは確かに不明です。しかし「差別的と受け取られるかも知れないからまずいです」と言い切ることも出来ない。そこは慎重さが必要だと思うのです。
ちなみにこのリンク先にある説明によると、フランスでは、日焼けした肌はこのような色として表現されるそうです。
以下に引用
『海外でいえば、フランスの日焼けした肌色の形容として「焦げたパンの色」を表す『パン・ブリュレ(pain brule)』が使われていて、こちらは『茶色』に近い色です』
フランスも多民族国家となり、白人だけの国ではなくなりました。それでもこうした表現が生きているなら、琥珀色で問題になるのも考えにくいのです。(私が知る範囲では、フランスはそうしたことに厳しい国柄のはずです)
確かに、この茶色は小麦色ほど黄色ぽくはありませんが、茶色である以上、黄色みもあります。詳しくはリンク先をご覧ください。
以上のことから、「差別的と受け取られる危険がある」とは言葉が強過ぎ、また根拠が薄弱と考えられます。
「琥珀色は黄みの強い肌を連想させますから、白人男性の日焼けした肌の色としては、もっと他にも良い表現があると思います」くらいが妥当ではないでしょうか?
反論も承っております。
ここまでお読みくださってありがとうございました。あなたのクリエイティブ生活のヒントになれば幸いです。
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