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オリジナル小説 ジュンちゃんとヒモ男#6

 雛子さんに寄生していたとはいえ、ヒモ男の荷物は少なかった。別れはあっさりと訪れる。ヒモ男は荷物をまとめて、この家から出ていく支度をしていた。ポケットから合鍵を取り出し、雛子さんに渡した。

「じゃあね、ひなちゃん。元気でね」

「亮くんも、元気でね」

僕を抱っこした状態で、雛子さんはヒモ男から合鍵を受け取った。


 その日以来、僕はヒモ男の姿を見ていない。雛子さんは外でヒモ男と会っているらしいが、家に連れてくることはなかった。現在、雛子さんは引っ越しを考えている。もう少し間取りが広い、マンションを探している。雛子さんは、動物と一緒に暮らせる部屋で、新しい男とも暮らすのだという。新しい男については、また機会があったら、僕のほうから話すだろう。



おしまい


ここまで読んでくださって、ありがとうございます! より良い記事を書いていきたいです。