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子どもと英語 4

4ヶ月ぶりの 子どもの英語教育についての記事です。
英語講師として子ども達に英語を教えている身として、早期英語教育についてお話しするシリーズとなります。

今回は子どもの英語教育から少し観点はずれてしまうかもしれませんが、日本人教師 / 講師による英語についてお話します。
英会話=外国人教師というイメージが強いかと思います。しかし、英会話教室に行くと「日本人講師」のクラスが存在します。どうして?と感じた方も多いかと思いますが、実際に日本人講師のクラスには需要があります。

上記について日本人教師 / 講師を選ぶメリットについて述べられていますが、私自身が英語講師として感じたメリットも併せてお話します。

・学習方法を的確に教えられる

同じ日本人、日本語話者として、どのように学習すれば身につくかを明確にアドバイスすることができます。外国人教師 / 講師のほとんどは英語を母国語として話してきているので、綺麗な発音や自然な会話表現を教えることはできますが、第2言語としてどのように習得すれば良いかは分かりません。私が講師1年目の際に、生徒の会話力をさらに定着させるためにどのように学習すれば良いか同僚のアメリカ人講師に尋ねると "Practice more." と言われました。確かにその通りなんですが「どこを、どのように練習すればいいの?」と少し苛立ったのですが、後になって「そりゃそうだろうな」と気付きました。物心ついた頃から自然に身についていった言葉であり、日本語との違いを理解していないとどこでどのように苦戦しているのかさえ分からないので、的確にアドバイスすることは困難になります。その点では、日本人教師 / 講師が汲み取って指導することができます。

・英会話の基礎を固めることができる

上記の項目と通づるところはありますが、日本人教師 / 講師の方が日本語をベースに考えると生徒の弱点・長所を見極めてレベルに沿って指導する力に長けています。教室によって異なりますが、私が勤務している教室では 外国人講師クラス = 実践レベル / 日本人講師クラス = 基礎レベル と位置付けとなっています。違いは日本人講師クラスで1ヶ月で使用する構文が 肯定文→否定文→疑問文という流れで学習していきます。例えば、I like soccer. → I don't like soccer. → Do you like soccer? というような流れになっています。一方の外国人講師クラスは、構文よりもシーン別での英会話の学習となります。テーマが「外出」であれば、Where are you going to go this weekend? → How was your weekend? → What do you like to buy? のような関連する構文を実際のシーンに沿って学習していきます。だからと言って、日本人講師クラスを受講している生徒達のレベルが低いわけではなく、むしろ構文の理解度が高い子はたくさんいます。外国人講師クラスでは時折、構文の関連性・意味が理解できず、中々会話力が身につかない子もいます。その子自身の性格、学習姿勢によっても合うクラスは変わりますが、基礎が固まっている生徒達は会話力もそうですが4技能バランスよく伸びます。

・日本の教育制度を理解している

外国人講師によく尋ねられたのが「どうして多くの中高生が塾に行くの?」という質問でした。確かに cram school という単語はありますが、北米では実際に聞いたことがありませんでした。家庭教師に似たシステムがあるかもしれませんが、日本の学習塾への通学率は外国人にとっては不思議だそうです。また入試であったり、入試に必要な英検などの資格試験も海外とは異なります。なので、外国人講師が英検対策をする際は、二次試験(面接)であっても問題傾向について伝えます。日本人教師 / 講師だと「中学2年生の今頃だと、不定詞辺りは知っているな。」と学校の進度を予測することができたり、「今の力であれば、英検準2級は合格範囲内だ。準2級を取得すれば推薦入試に役立つな。」と生徒の実力を見極めることができます。それは日本の教育制度を経験してきた強みだと感じています。


今回は日本人教師 / 講師の英語について焦点を当ててお話しましたが、もちろん外国人教師 /  講師のクラスも魅力がたくさんあります。そして日本人教師 / 講師による指導でも弊害はあります。その部分もこれからじっくりお話し、英会話教室に通学を考えている人達にとって参考の一部になれればと思っています。
※これらは私個人の見解であり、全てではございません。もちろん批判をしているわけではございませんので、一意見としてご理解いただければ幸いです。

Life is a never ending journey, 

KSM

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