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取材も視察も国境を超え可能に ─ コロナ禍のニューノーマル

「世界中どこにいても」言語さえわかれば「バーチャル取材」ができるようになりました。

新型コロナウイルスは、私たちの生活や常識と言われていたものをいろんな面から変えました。外側から内側からドラスティックに。

閉店が目立つニューヨークではありますが、今でも元気よく商売をされている店のオーナーへの取材で感じるのは、1.ニューノーマルにアジャストすること  2.継続すること、これらが勝ち残る秘訣だと確信しました。

このアジャストについては、冊子「WORKMILL」(フォーブスジャパン8月号別冊)のために取材した、ロンドンの国立美術大学院(アート、デザイン界の最高学府)RCA(ロイヤル・カレッジ・オブ・アート)、ナレン・バーフィールド教授も、インタビューで何度もおっしゃっていたのが印象的です。教授の素晴らしい思想が散りばめられたインタビュー記事、よろしければ読んでいただければ嬉しいです。

ところでこの取材、昨年バーチャル形式で行いました。自分にとって「初」?と思っていたけど、よく考えたらNY出版社時代(2013年)にロンドンにいらっしゃるミュージシャンの布袋寅泰さんを取材したことがありました。あの頃はzoomはなかったので、スカイプでしたけども。

なのでバーフィールド教授は、私にとって2度目のバーチャルインタビューとなりました。教授はロンドン、編集のお二方が東京(それぞれご自宅から)、私がニューヨークという4箇所が繋がり、当時としてはなかなか興味深い設定でした。(時差でNYは朝5時、ロンドンが正午前、東京は夕方)

バーチャルで取材をやってみて、特にやりにくさは感じませんでした。(あえて言うなら、私はやっぱり実際に会ったり足を運んだりするやり方が好きなので、直接お会いしたかったですが!)

こうやって実際に本を手にして感じるのは、これまでロンドンの方の取材はロンドン在住のインタビュワーに依頼するのが普通だったけど、コロナの影響で今回のようにNYにいる私に白羽の矢が立ったのは、大変光栄なことでした。また取材の新たなカタチ、今後の可能性も感じました。もちろん撮影は現地の方でないと難しいですが、インタビューというのはどこにいようと可能だし、それが認知され始めたのは素晴らしいことです。

バーチャル視察も始動

もう1つ、「バーチャル視察」もニューノーマルの1つです。

数年前に東京からニューヨークに視察にいらした方が、コロナで海外に行けないので、昨年夏ごろ私にバーチャル形式での視察を依頼してくださるようになりました。

これはクライアントが「行きたい、見たい、状況を知りたい」と思うスポットに私が実際に行って、写真を撮って、感じたことを報告する、というものです。トライ&エラーでまずはやってみようとソフトに始動したわけですが、報告のたびにご依頼主から「へぇ面白い〜」「よく状況がわかった」「東京では見ない新しい発想」などの声をいただいています。今でも毎月ご依頼は継続していて、これも嬉しいこと。(視察の場合、報告して終わりではなく、顧客満足が私にとってもっとも大切なので)

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ノードストロームの視察の1シーン。靴売り場の「真ん中」に素敵なバーが(→「端」ではないですよ。売り場の「ど真ん中」です)。コロナ前はアルコール片手に靴の買い物をする顧客が多かったそう。(c) Kasumi Abe

もちろん取材も視察も、直接会うに越したことはありません。でもwithコロナの世界はもう少し続いていきそうなので、バーチャルを駆使するやり方で乗り越えていくしかありません。

ということで、今年も状況に「アジャスト」しながら、「新しいこと」をどんどんやっていきま〜す。

バーチャルNY視察(東京にいながらNYのビジネスシーンを視察できる)

世界中(英語)のインタビューご依頼

このあたりも、どしどし受け付けております(笑)

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